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サム・リヴァースのスタンダード・アルバム

2021-02-21 | JAZZ
セシル・テイラーのスタンダード演奏も貴重である中で、こちらはサム・リヴァースがスタンダードを集めて演奏したアルバムです。

「A NEW CONCEPTION」 BLUE NOTE BST 84249
  
1. WHEN I FALL IN LOVE
2. I’LL NEVER SMILE AGAIN
3. DETOUR AHEAD
4. THAT’S ALL
5. WHAT A DIFFERENCE A DAY MAKES
6. TEMPTATION
7. SECRET LOVE
SAM RIVERS (ts, ss, fl) HAL GALPER (p) HERBERT LEWIS (b) STEVE ELLINGTON (ds)
録音 1966年10月11日

サム・リヴァースがこれまでにブルーノートに録音してきた2枚とは、全く異なったイメージのアルバムで、プロデューサーの意図が感じられます。
リヴァースの演奏は、これまでのスタイルの上を行くものであり、その題材がスタンダード曲であっただけのことであり、本心は少しも変わっておらず、曲によっては3つの楽器を使い分けながら演奏しているものもあり、かえって新鮮に聴こえます。

その中で、印象的な演奏を挙げると、
2曲目の「 I’LL NEVER SMILE AGAIN」は、テナーでフリーになりそうでならない演奏が続き、後半はソプラノに持ち替えてストレートに歌い、ピアノ・ソロを挟んで、再びテナーに戻る展開となりますが、最後のカデンツァで本性が出てきます。
3曲目の「DETOUR AHEAD」は、フルートとソプラノ、そして最後にテナーに持ち替えての爽やかな演奏です。
リヴァースの特徴が最も良く出た演奏は、5曲目の「WHAT A DIFFERENCE A DAY MAKES」で、メロディックな部分とリズミックな部分が上手く調和しています。
この演奏は、アンソニー・ウイリアムスのアルバム「SPRING(BLUE NOTE 421)」の中の「LOVE SONG」に似ています。
また、6曲目に収録されているジェームス・ブラウンの「TEMPTATION」を取り上げており、フルートによる攻撃的で激しい演奏を展開しています。

全体を通して、このアルバムの成功の要因の一つはハル・ギャルパー以下、リズム陣のサポートによるところが大きいように思います。

コメント
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