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宮沢 昭のアルバムを聴く(4)

2020-10-15 | JAZZ
宮沢 昭の4回目は、1969年の傑作とされるアルバムです。
「いわな」 VICTOR SMJX - 10068
  
1.いわな
2.河ます
3.あゆ
4.虹ます
宮沢 昭(ts, perc) 佐藤允彦(p, perc) 荒川康男(b, perc) 
富樫雅彦(ds, perc) 瀬上養之助(perc)
録音 1969年6月30日、7月14日
ビクター日本のジャズシリーズの中の1枚で、日本のジャズの名盤です。
収録されている4曲は、全て宮沢のオリジナルですが、同年4月に録音された「FOUR UNITS」の発展的演奏となっていて、ここでも宮沢の切れ味鋭い音色の演奏が詰まっています。
タイトル曲の「いわな」は、26分を越える演奏で、大きく分けて4つのパートからなりますが、頭出しのピアノに被るように、“チィーン”というなんとも幻想的な鈴(リン)の音によるイントロからスタートし、4人のフリーリズムによる演奏へと続いていきます。
更には4ビートとなったりと、次から次へと変化があります。
そして、後半では瀬上のパーカッションも加わり早いテンポの演奏となりますが、富樫のスネアとドラムス全体を巧みに使ったドラミングは、他人を寄せ付けない凄みがあります。
この「いわな」と言う曲、最初のパートはいわなが岩陰に潜んでいるような情景の様でもあり、続いては4ビートに乗って泳ぐ姿となり、その後はスローテンポでの一服感があり、最後は急流に向かって激しく泳ぐ姿のように感じました。

続く「河ます」は、11分を超す長尺演奏で、各人のソロもたっぷり味わうことができ、一方の「あゆ」は、ゆったりしたテンポでの宮沢と富樫のプレイが印象的な演奏となっています。
「FOUR UNITS」からの再現となった「虹ます」は、前回より演奏時間が長くなり、サックスは快調に突っ走るし、ピアノとベースにもソロ・スペースが与えられています。

このアルバムを最初に聴いた時の印象は今でもはっきりと覚えていて、50年以上前の演奏を改めて聴いてみましたが、傑作アルバムであることを再認識しました。

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