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キャニオン時代の日野皓正

2016-04-09 | JAZZ
日野皓正の長いジャズ歴の中で、あっという間に市場から消えてしまった4枚の作品
それは当時、設立されたばかりのキャニオン・レコードが、1年の間に制作した4枚のアルバムです。
これらは今でも時々中古市場で見ることがありますが、ジャケットを変えてテイチクから発売されたこともありました。
当時の日野皓正は、69年7月に発売した「ハイノロジー」の爆発的ヒットでファッションと共に超有名人となり、これから逃れるように自身の音楽も急変していきました。
その後は、ビクター、日本フォノグラム、CBS・・・と順次移籍して、自らが目指す方向へと進んでいった転換期の演奏集です。

この4枚は、いずれも曲目とメンバーの記述だけで解説等は一切ありませんが、ダブル・ジャケットの内側にはそれぞれの演奏内容を表現する写真が掲載されています。

「HINO′S “ JOURNEY TO AIR ” CAJ-1001
    
1. JORNEY TO AIR 1
2. JORNEY TO AIR 2
録音 1970年3月
両面各々1曲で、いずれも集団即興による混然とした演奏です。


「PEACE & LOVE」 CAJ-1004
   
1. 言 言(GONGEN)
2. PEACE AND LOVE
録音 1970年9月
このレコーディングからレジー・ワークマン(b)が参加、
A面は杉本喜代志(g)が好演しており、次のアルバムで演奏される「オード・トゥ・ワークマン」のアイデアも見え隠れしています。
B面は静寂な演奏で、こちらはレジーがフューチャーされています。


「A PART」 CAJ-1005
   
1. A PART
2. ODE TO WORKMAN
3. BE AND KNOW 
録音 1970年11月
3作目では、この先日野のグループに加わることになる植松孝夫(ts)と、今村裕司(conga)が参加、、
A面全体を占める「Aパート」は、2作目の延長線上の演奏です。
B面に収録されている「オード・トゥ・ワークマン」は文字通りベーシストのレジーに捧げた曲で、続く「ビー・アンド・ノウ」では植松がバス・クラで絶妙なソロを聴かせます。
B面の2曲は、以降のアルバムでも度々演奏される日野皓正のオリジナルです。


「LOVE NATURE」 CAJ-1006
    
1. EACH OTHER ~ LOVE NATURE
2. SISTER MAYUMI
録音 1971年3月
最後の4作目は少人数での演奏で、最も統一感があり、このレーベルでの集大成のようです。
そしてここでは70年代の「ジャズ」を演っています。
メンバーはレジー・ワークマン(b)の他、ゲイリー・バーツ(as)、エリック・グラヴァット(ds)の参加が目を引きます。
この録音後、ゲイリー・バーツ(as)はマイルス・デイビスの、またエリック・グラヴァット(ds)はウエザー・リポートやマッコイ・タイナーのグループに参加していることから、それぞれ初期の貴重な演奏が聴ける1枚でもあります。

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