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ホレス・シルヴァーの2枚

2014-06-25 | JAZZ
フアンキー・ジャズの大御所、ピアニストのホレス・シルヴァーが先日亡くなりました。
ご冥福をお祈りします。

ホレス・シルヴァー(Horace Silver)1928年9月2日 - 2014年6月18日)
コネチカット州ノーウォーク出身

私がジャズを聴き始めた1960年代後半、ファンキー・ジャズは下火となり、「フュージョン」や、「フリー」という言葉が聞かれるようになっていましたが、デキシーからフリーまで一通り聴かねばと、時代を後戻りしながら聴いた中の懐かしい一人でもあります。
そこでホレス・シルヴァーを偲んで、代表的な2枚を取り上げてみました。

「BLOWIN' THE BLUES AWAY」 BLUE NOT  ST 84017
    
1. BLOWIN’ THE BLUES AWAY
2. THE ST. VITUS DANCE
3. BREAK CITY
4. PEACE
5. SISTER SADIE
6. THE BAGHDAD BLUES
7. MELANCHOLY MOOD New Version
BLUE MITCHELL(tp) JUNIOR COOK(ts) HORACE SILVER(p)
GENE TAYLOR(b) LOUIS HAYES(ds) 
録音 1959年8月29 ~ 30日、9月13日

ホレス・シルヴァーのファンキー色が強く出てきたのは、ブルーノートに吹き込まれたクインテットからで、中でもこのアルバムはアレンジも良く、フロントの2管が素晴らしい演奏を繰り広げています。
ここで演奏されている7曲は、全てシルヴァーのペンによるものですが、内2曲(No.2, 7)はピアノ・トリオとなっていて、ファンキー一辺倒とならず、これが一服の清涼剤のようで好ましいです。
本人はバド・パウエルの影響を受けていたことから、ピアノ演奏はその辺の影響も伺い知れます。
またクインテットで演奏される「ピース」や「シスター・セイディ」は、多くのミュージシャンも取り上げている親しみ易いナンバーです。

上記のレコードは、ブルーノートの国内販売権が従来の東芝からキングに移行した時に、ジャケット、文字、及び中袋をオリジナル盤同様とし、録音も「キングの音」として東芝盤とは異なった音作りとしたため、当時はチョッと話題になり、巷では「東芝盤より音が良い」という噂も聞こえてきたほどでした。
しかし、トレード・マークである「レーベルの青」は再現されず(恐らく意識して変えたのでしょう)、ブルーノートとしては違和感がありました。

「DOIN’ THE THING AT THE VILLAGE GATE」 BLUE NOTE ST 84076
   
1. FILTHY McNASTY
2. DOIN’ THING
3. KISS ME RIGHT
4. THE GRINGO ~ THE THEME
BLUE MITCHELL(tp) JUNIOR COOK(ts) HORACE SILVER(p)
GENE TAYLOR(b) ROY BROOKS(ds)  録音 1961年5月19 ~ 20日

ホレス・シルヴァーがブルーノートに吹き込んだリーダー・アルバムは19枚
(12インチ LPで後期に発売されたものを除く)ありますが、この1枚だけはニューヨークのクラブでのライブ録音となっていて、シルヴァー32歳の若々しい声もたっぷり入っています。

メンバーは、ドラマーを除き「ブローイン・ブルース・アウエイ」と同一で纏まりも良く、ライブ演奏と相俟ってファンキー・ジャズの醍醐味を味わうことができます。
シルバーがこれらのファンキー~ハード・バップを演奏していたのは1965年頃までで、その後は時代と共に8ビートやラテンを取り入れ、更には思想を歌にしたヴォーカルや電気楽器を用い、ワウ・ワウのギターが鳴り響く演奏となり、ジャズとはかけ離れていきました。
その後、暫らくのブランクを経て、晩年には再びオーソドックスな一面も見せていました。

余談ですが、1970年頃のヤマハ楽器店は銀座と渋谷にジャズの輸入盤コーナーがあり、渋谷店は年末年始にバーゲン・セールをやっていました。
このレコードはその時購入した内の1枚で、久しぶりに棚から引っ張り出したところ、レーベルが大分汚れていました。

偶には棚から引っ張り出して大気に触れさせてあげないと、だめなんですねぇ~。

コメント (1)
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