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ピー・ウィー・ラッセルのモダン・クラリネット

2014-06-21 | JAZZ
ピー・ウィー・ラッセル(Pee Wee Russell) 1906年3月27日 - 1969年2月15日
ミズーリ州メイプルウッド出身

スイング時代のクラリネット名手であるピー・ウィー・ラッセルは、1920年にデビューし、当初はデキシーランド・スタイルのグループで活躍していました。
1960年代に入ってからは、トロンボーン奏者のマーシャル・ブラウンとグループを結成し、ジョン・コルトレーン、オーネット・コールマン、セロニアス・モンク等のレパートリーにも挑戦しています。

以下のレコードは、ピー・ウィー・ラッセルのインパルス・レコードへの最初の吹き込みです。
彼のリーダー作となっていますが、レコーディングに当たりマーシャル・ブラウンは、「スイング時代のクラリネットの名手を選んで、ピアノ・レスでバラードとブルースを適度に混ぜ合わせ、当時の先鋭的なミュージシャンのメロディを取ってスパイスを利かせた音楽を作る」と考えていたそうです。

「ASK ME NOW ! THE PEE WEE RUSSELL QUARTET」 IMPULS A-96
   
 1. TURNAROUND (Ornet Coleman)
 2. HOW ABOUT ME ? (Irving Berrin)
 3. ASK ME NOW ! (Thelonious Monk)
 4. SOME OTHER BLUES (John Coltrane)
 5. I’D CLIMB THE HIGHEST MOUNTAIN (Lew Brown, Sidney Clare)
 6. LICORICE STICK (Marshall Brown)
 7. PRELUDE TO A KISS (Duke Ellington)
 8. BABY YOU CAN COUNT ON ME (Freddie Stewart)
 9. HACKENSACK (Thelonious Monk)
10. ANGEL EYES (Matt Denis)
11.CALYPSO WALK (Marshall Brown)
PEE WEE RUSSESELL(cl) ARSHALL BROWN(b-tb, b-tp) 
RUSSELL GEORGE(b) RONNIE BEDFORD(ds) 録音1963年4月9日、10日

このレコードの曲目の後に作曲者を併記しましたが、元来スイング系のミュージシャンが、オーネットやコルトレーンの曲を如何に料理するかという非常に興味がある内容となっています。

そして、その結果は・・・
トリッキーな演奏は全くありませんが、非常に新しい感覚でアップ・テンポからスロー・バラードまで、好演を繰り広げています。
ピアノ・レスであることが、いい結果を生んでいるのかも知れません。

このレコーディングのリハーサルは綿密に行われたようですが、ピー・ウィーがあんまり気を使っていなかったので、何度もやり直しをしたようです。
また、当初のプロデューサーはジョージ・アヴァキャンですが、彼に支払う制作費が工面できなかったことから、レコーディング後は一旦オクラ入りとなりました。
しかし、2年後にインパルスのブロデューサーであるボブ・シールが引き取って、目出度く発売となったいわくつきのレコードです。
そのため、初期のジャケットに彼等の名前はありません。

同じ年の63年、ニューポート・ジャズ・フェスティバルに出演したセロニアス・モンク・カルテットに、ピー・ウィー・ラッセルが2曲で参加しています。
 

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