隣家のおじが新築をし。
お祝いに、ということで。
妻の兄に座卓を作ってもらった。
昨日、それが届いたのです。
ケヤキのムクで、漆を塗ってもらったわけだ。
一目見て、気に入ってしまった。
手でなんどもさわって、というか、なぜて、というか。
これは、200年は楽にもつね。
という感想が、口からもれてきた。
前日に、木曽平沢でも、漆器を手に取り、感触をたのしんできたこともあり。
義兄は、根っからの職人なので。
どうやら、一度塗った色合いがきにいらなくて。
全部はがし、削り、再度、塗りなおしたそうで。
展示会の前日に、気に入らない、といって、家具をこわしてしまった。
という妻のおじの伝説話にも似て。
そう、としちゃんというおじなんだけどね。
妻は、娘とこの話で、また、もりあがりたかった。
と残念がってもいたんだけど。
ぼくはぼくで、昨日さ、こういうわけで。
と、奈良井と木曽平沢で買い求めた、汁椀とお箸を持ってきて。
いろいろの話になったんだけど。
よくよく考えてみれば、妻の兄貴も、塗師屋なので。
しろうとの僕の見立てとは、雲泥の差があるわけで。
口舌の徒とは違い、職人って、いいね。
いやいや、口舌の徒だって、そりゃ、一生懸命にいきているわけですが。
この秋には、姪っ子の結婚式が、奈良であり。
われわれもご招待されていて、次の日は、京都見物をさせてくれるそうで。
結納の日も近く、膝の痛い義兄は、正座を練習しなければならない。
と奥方に、つまり、義姉ですね、諭されて。
座布団何枚重ねで正座の練習をしながらの、もろもろの会話だったのですが。
前日、買い求めた、わが母親用のお箸、虎斑入りなんだけど。
それも、塗ってると自然とそういう斑点がはいるのだそうで。
なんてことも教わりながら。
ひと時のお茶呑み話も、さまざま、花が咲いたのでした。