これは、奈良井宿です。
昨日、ちょこっと書いたように、この漆器屋さん。
木曾平沢の巣山さんと同級生だそうで。
ここでは、ケヤキに漆を塗った汁椀を買い求めたんだけど。
同級生だということで、まけてもらいました。
奥様がね、これは海外でつくったものをうちで塗ったものです。
とか、こちらは、地元のケヤキからなので、ちょっと、お値段が違います。
とか、丁寧にフランクに説明してくださって。
好感がもてたのです。
ここでも、昨日の表題みたいに、心の中のぬくもり、が残っています。
それでは、記念撮影を、というウタイで、写真をとったのです。
ここで妻が手に持っているのが、奈良井宿の地図で。
朝ドラの飴やさんはどこですか?
という質問に、手馴れた風情で、奥様が教えてくださったときのツールです。
もう、何人もの観光客に説明されたんだろうね。
こちらのおばちゃんも、いや、おねえさんとしておこう。
ロケの最中のさまざまな逸話も話してくださって。
といっても、僕は見てないので、話には加われず。
時折、彼女が、僕の方を見て話してくださったので、一応、ああそうなんですか、みたいな風情でおききしたんだけどね。
どうやら、そのドラマは、安曇野が舞台だそうで。
しかし、今の安曇野には、監督さんの気に入った情景がないので、ここ、奈良井で撮ったんです。
だから、奈良井は関係ないんだけどね。
でも、友達から、ひっきりなしの電話で。
あんたのうちが出てただの、だれそれのうちがうんぬん、と。
もう一人、この写真の右手下にいらっしゃるんだけど。
その方からも、うちの窓を細くあけて、息をひそめて、撮影をみていた。
物音を立てると、カットカット、みたいにしかられて。
とかね。
この道の半分くらいの道幅にセットをつくり。
のぼりの坂道をくだりの坂道につくりかえたり。
セットだらけなので、夜は警備員をつけて、盗まれないようにしたり、とか。
あとからあとから、そのときの逸話が出てきて、別れるのも名残惜しそうでね。
書き出したら、きりがないくらいなんです。
そうそう、漆器祭り、というのは、木曽平沢という地区で。
ここ、奈良井は、宿場祭り、ということだった。
木曾街道を走っていると、祝漆器祭り、というたて看板を目にし。
漆器が、軒下や屋外に並べられた光景のなかで、家族や親戚の方々が、あつまっている姿も目にするとね。
わがみこしおたくの街で目にする光景とおんなじでね。
あそこでも、みこしの日には、嫁に行った娘さんが小さな子どもを抱きながら、という光景を目にするからね。
次男坊のめんぱを買ったお店の大将も、これがいとこで、だれがおいっこで。
みたいなことを、ニコニコしながら、説明していたっけ。
この日は、一族郎党あげてのお祭りなんだ、と。
だから、巣山定一さんのところでも、わざわざ奥からご高齢のお母様が出てきてくださったりね。
家族のぬくもり、街のぬくもりというのが、心の中にしみこんだのです。
ちなみに、木曽平沢を南側の橋の上から撮るとこんな感じです。
木曾街道だから、この川は木曽川みたいだけど、名前は定かではありません。
これは、北に向かって撮っています。
右側が、漆器祭りの行われていた平沢地区です。