まわりで起こっていること

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鰍沢

2008年05月01日 | Weblog
昭和の名人、といわれる古今亭志ん生。

前座だったか、二つ目だったかのとき、楽屋にいた。

そのとき、おや、雨がふってきたな、と思ったんだって。

外を見ると、いや、そうじゃない。

高座で、明治の名人、橘家圓喬が「鰍沢」っていう落語をやっていたらしい。

「鰍沢」って、こんな落語です。

志ん生って言う人の集中力、というのか、イマジネーションの力っていうのか、すごいね。

もちろん、橘家圓喬の話芸でもあるんでしょうけど。

落語家って、落後家でもあるみたいで、わりあい、おおぜいの人が、自分で死をえらんじゃったり、狂人になったりしている。

歌人の吉井勇なんて、ずっと、蝶花楼馬楽について、書いている。

この人、狂って、死んでいったらしいんだけど。

落語家っていうか、芸人の世界って、どうも、なにかありそうだね。

歌舞伎の創始者、というのか、出雲のお国、なんてのも、春を売りながら、だったり。

ま、そんな話になれば、神に仕える巫女さんも、非常に性的な役割をしていたらしいし。

いずれにしても、吉本興業的な、官許の芸っていうのか、みなさまの公序良俗の、想定の範囲内には、おさまらないものだったことだけは、たしかなようだ。
コメント
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