酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

根岸 矢島写真館の閉店

2013年10月23日 | オヤジのつぶやき


「晴れの日」撮り続けて94年

新聞の都内版で紹介された東京下町根岸の矢島写真館です

この写真館創業は1919年(大正8年)です

以来 地域住民の「晴れの日」を記録し続けてきました



当時から根岸地域の写真館はここだけで かっては七五三や成人式などの記念日に

住民がドレスアップして写真館を訪れたものです



しかし 最近矢島さんの視力が落ち 後を継ぐ人もいないことなどから6月から閉店していました


この日は 根岸地区の歴史を研究する「根岸子規会」が企画した「写真館の見学会」です

新聞で参加者の募集があった見学会で 第一日目の参加者は私を含めて10名

この日を含めて 都合三回の見学会実施でした

案内役のO氏の「このような建物が残る金杉通りを知ってほしい」という想いで実現した見学会です

写真館は欧米の建築を日本の大工がまねた「擬洋風建築」様式で一階が住居 二階がスタジオや暗室などになっています



笑顔のやさしい矢島さんの丁寧な説明を受けた後 次の訪問先はこちらです↓



やはり 金杉通りに面した提灯屋の五十嵐さんの店です



店主の五十嵐さんは仕事の手を休めて 我々の質問に心よく答えてくださいました

かっては 浅草寺雷門の大提灯も手掛けた下町の匠です

提灯を作る見事な手さばきにしばし見惚れる参加者たち・・・


矢島写真館や 五十嵐提灯店のある金杉通り

かっては日光街道に続いていました

関東大震災の被害や さきの戦争の空襲被害も少なく古い建物が所々に残っています





O氏の説明に聞き入る参加者たちです

配布された「根岸界隈ぶらりマップ」を見ながらの説明をしていただきました

ユーモラスな語り口で 参加者を飽きさせない話術です

そのO氏が最後に案内してくれたのがこちらの建物でした↓



根岸のホワイトハウス?

これぞ 幕末 紀州藩に生まれ坂本竜馬・桂小五郎・伊藤俊輔(伊藤博文)等の志士たちとの

交流もあった陸奥宗光の邸宅(現存)です

陸奥宗光は 伊藤博文内閣の外務大臣を務め カミソリ大臣とも称されていました

不平等条約の改正に辣腕を振るったことでも有名ですね

ドラマ「坂の上の雲」では大杉漣さんが演じていました


邸宅は現在でも住人がいるそうですが 陸奥家とは関係がなさそうです

それにしても 近くの根岸にこのような歴史の生き証人のような建築物があったとは知りませんでした

古い建物はまだまだあります

見どころのコツを教えていただきました

これからも 自転車 徒歩で ”根岸の里の 侘び住まい”

ゆっくり散策しようと思っています


米 ボケないシリーズの完結編は次に譲りました ※