土木技術者が撮った中南米の「光りと影」の写真 及び 他国風情

 約22年間の中南米赴任中に土木技術者の視点から撮った写真。開通前のパナマ運河に架かる第二アメリカ橋は圧巻 & 他国事情

天空都市(12)「天空都市」に戻る

2011-08-01 06:48:15 | ボリビア(2nd)
 空は果てしなく高く、薄い青色のベールにて
見渡す限りどこまでもどこまでも広がっています。
 春に向けて空は、次第次第に鮮やかな青色に模様替えをしていこうと
しております。
 もうすぐ立春を迎え、徐々に風が吹いてきました。
 春一番の到来もまじかのようです。
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 降雨は一滴もなく、寒さは峠を越したとは言え、
吹く風は、凍てつき、射すように体にしみてきます。
 空気は乾燥し運動しても汗は出ず、車のドアに触れるたびに
ビリツーとします。
 日中の気温はは15℃で行き来し、陽ざしの中では快適な状況ですが、
いったん日陰に入ると、アルパカのマフラーをしておかないと
凍てつくような寒さです。
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 天空都市はいつもと同じ百代の過客のように、時はゆっくりと流れ
街ゆく人は相変わらず寡黙で、車のタイヤが時折、石畳の舗道に擦れて
軋んだ音を奏でて通り過ぎていきます。
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 文明の発達した国から戻ると、停電やら断水やら日常茶飯事で
生活環境の利便性ははるかに劣りますが、それゆえ、
それに対処するため、生活の知恵を出し合って生きている
人々の温かさや優しさをはるかに感じます。
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 さして生活物資もないこの街の暮らしは本当に質素です。
 時折、ここの人たちは民族衣装を身にまとい、楽器を奏で
街を踊りながらかけて行きます。
 何もないここでは歌と踊りは自然に習得するように思います。
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 フォルクローレ(南米アンデス地方のフォークソング「コンドルは飛んでいく」に
代表される)の店からは、ケーナ、チャランゴやサンポーニャの音色が聞こえ
シンガニ(ぶどうで作った焼酎)を片手に、何とも言えない「哀しい旋律」に
人々は耳を傾けています。
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 平凡に見える平凡な毎日ですけど一生懸命に生きてる実感が感じとられます。
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 今晩は、私がここでお世話になっている上下水道公社建屋の落成式で
プラサ(中央公園)近くに来ています。
 ボリビアではつと有名な歌手が招待され、ラテン音楽=愛の歌を
ギターを抱え、男ながらも甘い声で熱唱していました。
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 屋上に上れば満天の星空で、教会はイルミネーションに飾られ
夜空に輝き、「宝の山」もイルミネーションが施され、美しい
稜線が描き出されていました。
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 この街にいるとなぜだか感傷的になります。
 酸素濃度は薄いのですが、それを補って余りある美しい自然や
擦れていない純粋な心を持った人々の温くもりがここにはありました。
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 つい室生犀星のあの詩が思われます。
「故郷は遠きにありて想うもの」
 遠い遠い日本の炭鉱の街の故郷や、
 千葉の利根川沿いの
いまだに自然が息づく佐倉や佐原のにおいがしています。







 エルアルト国際空港標高4,070mに到着。
 空は少し曇っていました。


 機中からみたイリマニ山標高6,402m。


 1543年に建造のラパスのランドマーク「サン・フランシスコ教会」


 ラパスの街並み。標高3,650mの世界一最高所の首都で
バレーボールに興じる学生。


 昔懐かしい「ポンポン菓子」売り。時々つまみ食いをしていました。


 エル・プラド大通り。


 翌日は快晴でした。
 ビルの谷間からイリマニ山を望む。


 同上 


 同上


 貧困者は酸素の薄い崖に張り付いて生活しています。



 同上


 溶けているようなこの建物はカーテンウオールで
下方の景色が窓に映っています。


 さあー 「白い街」へ到着しました。ここは憲法上の首都で、
1825年に独立宣言がここでなされました。
 今週8月6日はボリビアの独立記念日です。
 飛行機の昇降タラップを手押ししています。


 荷物の台車もです。


 同上


 中央公園に立つ「カテドラル」


 中央公園


 サン・フランシスコ教会


 「白い街」から「天空都市」へ向かいます。
 途中、道路が通行止めされていました。


 タンクローリー車がカーブを曲がりきれず
空荷のタンクが投げ出されています。
 幸いに対向車がいなく大惨事ではないようです。


 牛の売買がなされています。
 牛だけではなくリャマもそうです。


 アンデスの山々。


 同上。リャマも希少な草を探して食べています。


 同上


 同上


 同上


 岩石からの湧水に覆いかぶさる氷柱。


 同上


 奇岩群


 同上


 同上


 同上


 同上


 同上


 同上


 同上


 同上


 同上


 同上


 「宝の山」が見えてきました。


 街中心部のカテドラル。


 同上


 ラ・カンパニーアデヘスス教会と
その右横の白い建物が「旧国立造幣局」


 サン・フランシスコ寺院


 「宝の山」


 このアーチ門の向う側が植民地で、
こちら側に征服者の住居が立ち並ぶ。


 アーチ門をくぐり「宝の山」を望む。


 市街地


 同上


 同上


 天空都市から約40km離れた鉱山に行く貨物列車。
 以前はここから世界最大のウユニ塩湖まで貨車が運行されていたが
道路が舗装され廃線となっている。


 民族衣装をきた子供たちの踊り。


 同上


 フォルクローレのお店。

 
 左がケーナ(縦笛)でその右がサンポーニャ。


 落成式。正面の壁からは水が落ちている。


 愛の歌を熱唱する歌手。


 同上


 夜のサント・ドミンゴ教会 


 ラ・コンパニーアデヘスス教会


 サント・ドミンゴ教会


 サン・フランシスコ教会


 カテドラルは現在、改装中です。


 「宝の山」



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