土木技術者が撮った中南米の「光りと影」の写真 及び 他国風情

 約22年間の中南米赴任中に土木技術者の視点から撮った写真。開通前のパナマ運河に架かる第二アメリカ橋は圧巻 & 他国事情

標高4,000m 天空の回廊 天空都市からラパスへ

2011-12-19 02:00:00 | ボリビア(2nd)
  天空都市からオルロ市(注1)を経てエルアルト市、ラパス市へつなぐ
 
 延長約440kmの道路は、標高が4,000m~3,750mに位置し

 それは世界でも類を見ない天空の中のHighwayです。

(注1):オルロ市はカーニバルで有名で、南米三大祭りの一つです。
     南米三大祭りとは
     1.リオのカーニバル
     2.オルロのカーニバル
     3.クスコのインティライミ

  当国で最初に開通した国道1号線であります。

 が、主要幹線と思いきや、行き交う車両はまばらで

 それはそれは、さながら貸切の高速道路で、快適な

 雲の中のドライブが一人占めでき、爽快な気分を満喫できます。

 

  私の任務完了もも少しで、思い出をつくるために

 もも引きの破れをつづり 靴の紐を付け替えて 三里に湿布を貼り

 私もいつの年よりか 片雲の風に誘われて 漂泊の思ひやまず(注2)

 (注2)あの有名な芭蕉の奥の細道の模倣です。

 

  山の天気は移りやすく、道中は 曇り→晴れ→雨 と 猫の目のように

 変わっていきます。

  草木も生えない4,000mの道路。見えるのはただただ 雲と空と積乱雲とリャマ。

  果てしなく続く不毛の大地、アンデス山脈。

  自然の壮大さに感嘆しながらの約8時間の旅でした。



  四輪駆動の大型ジープでラパスに着いたのは夜で、

 車から降りようとしたら、腰が重く(注3)

 (注3)四輪駆動車はシートのクッションが今一のため、少し腰に来ている状態。

 これはこれで良い思い出になりました。日頃から足腰は鍛えている積りでしたが

 寄る年波なのか、長時間、座り続けたせいかはたまた途中に

 ドライブインもなければサービスエリアも人家さえもなく

 休憩なしでひたすらに走り続けた所以ではないかと解釈しています。 

 

  ラパス市はクリスマスの飾りが施され、師走(ここではこの言葉は使いませんが)の

 年の瀬が押し迫った雰囲気です。(注4)

 (注4)クリスチャンの国はクリスマスを盛大にします。よって23日から約一週間の

 クリスマス休暇を取ります。大みそかは24:00に花火が上がってそれで終わりです。

 正月は2日から仕事開始です。



  なにはともあれ、天空都市からパスまで 順に 写真を掲載します。

  ご自分で走っている気分で、アンデスの山々と天空の回廊を

 眺めていただければ幸甚です。




 標高4,070mの天空都市を出発します。宝の山も大きな雨雲に覆われています。
 ここは日本の初夏にあたり、天気は曇り→晴れ→雨→曇りの繰り返しをしています。
 夜は大きな雲に覆われお月様は見えません。天の川もそうです。
 写真は国道一号線です。

 何だかグランド・キャニオンを思い浮かべます。
 コアの部分が残り、柔らかい堆積岩は滑り落ちています。

 同上

 同上

 遠くアンデスと限りなく続く空と雲を見ています。

 この空の向こう側は太平洋です。残念ながらサライの空は見えません?
 任務終了が近づくと郷愁の念が湧いてきます。
 あと少し気を引き締めないと・・・・。

 写真手前は断層です。
 幾重にも地層の帯が見られます。

 白い雲と大きな天空
 一人占めするのがもったいない感じです。

 これを 雲の目 というのでしょうか。 

 火山岩です。柱状に節理があります。

 積乱雲の下方は地溝帯です。
 このススキみたいな低い草木は至る所にあります。
 棘があり刺さるのでリャマも食べません。

 同上

 同上。右方は降雨ですね。山がかすんで見えます。

 同上

 積乱雲を通り過ぎると晴れ間が見えます。

 晴れ間が見えたかと思うと積乱雲です。猫の目のような移ろいです。
 自然のすごい営みです。
 この雲があるおかげで水の恩恵を受けているのです。
 日本はコンクリートですぐ固めちゃうので自然の治水能力が低下しています。
 はやくコンクリートを壊し自然を取り戻さなければ人災につながります。

 同上

 前方に雨雲が迫ってきました。
 不毛のアンデスと大きな黒い雲。
 絵になります。

 同上

 同上

 リャマです。天空都市に比べれば草は豊富にあります。
 天空都市のリャマは草を求めて移動します。が、こちらは大草原です。
 雨の恵みなのでしょう。

 積乱雲を抜けると、そこは白い雲と青空です。
 白い雲の形を見てるだけで空想が湧き、気分が大きく爽快になります。
 時を忘れます。
 以下、数枚の写真を、ごゆっくりとご鑑賞ください。

 同上

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 同上

 同上

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 雨雲が近づいてきています。

 上記のに右側です。

 幻想的な景色です。巨大な空のキャンパスに
 雲が自由に絵を描いているようです。

 雲の移り変わりをご覧ください。

 同上

 同上

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 同上

 同上

 同上

 同上

 同上

 鉱山の街オルロ市の入り口です。
 モニュメントは何だと思われますか?

 ヘルメットです。

 陽は次第に沈んでいきます。
 オルロ市からラパス市までは約230kmです。
 地平線の彼方にイリマニ山がみえます。

 4,000mに沈むでいく夕日です。

 同上

 同上

 同上。エルアルト市4,100mから撮っています。

 エルアルトから下りていく高速道路から
 すり鉢の谷底にあるラパス市の夜景。

 ラパスのランドマークのサンフランシスコ寺院。

 街はクリスマスです。
 ホテルのロビー。
 このホテルは世界一高所の5☆ホテルと宣伝しています。

 街はクリスマス・ツリーで飾られています。

 同上

 同上

 本日はほぼ満月でした。何かを祝福するかのようにです。
 よって天の川は見れません。

 ホテルから見た夜景。

 同上

 クリスマス・ツリー

 同上

 同上

 同上

 同上

 商店の中も明るく飾られていました。

 片や、キリスト降誕を形どった創作品も多々目にします。


 おまけの写真
 天空都市から白い街へ下りる時の写真





 

 
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