土木技術者が撮った中南米の「光りと影」の写真 及び 他国風情

 約22年間の中南米赴任中に土木技術者の視点から撮った写真。開通前のパナマ運河に架かる第二アメリカ橋は圧巻 & 他国事情

西洋と東洋の架け橋イスタンブル(3/4ボスポラス海峡遊覧その①)

2012-11-28 12:02:54 | Istanbul & Azerbaijan

 イスタンブル市街地のおさらいをします。(下記地図参照)



 ボスポラス海峡で西洋側と東洋側が仕切られています。

 そして西洋側は金角湾で更に旧市街と新市街に仕切られています。

 金角湾のボスポラス海峡の出入口がガラタ橋です。

 ガラタ橋の左岸はガラタ塔がある新市街で右岸がブルーモスクがある旧市街です。

 その左岸や右岸の橋の上下流に観光クルーズ船の乗り場があります。

 右岸の橋の下流側はオリエント急行の終着駅のシルケジ駅があります。

 そして桟橋=埠頭の入口にはあの流線型の美しい路面電車、トランヴァイの

 エミノニュ駅があります。

 
 港と鉄道駅が背中合わせにあるこの地域は世界各国から訪れる観光客に取っては

 何とも言えない哀愁や郷愁の漂うノスタルジックな場所なのです。

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 観光船は行き先により乗船場所が違います。

 ここガラタ橋の桟橋からは通船とクルーズ(観光船)が発着しています。

 遠くは黒海とマルマラ湾の島々までです。

 エーゲ海や地中海方面の長距離船はここからは発着していません。

 ボスポラス海峡クルーズ船は所要時間1.5時間で第一、第二ボスポラス橋(ファティフ・メフメット橋)や

 海岸に点在するビザンツ(395-)・オスマントルコ時代(1299-)の瀟洒な建造物を見ながらの遊覧です。

 その中でもオスマン時代に建造されたドルマバフチェ宮殿(下記写真参照)は美しい建造物で

 当時は6人のスルタンの宮殿として使用され、共和制になってからも初代大統領トルコ建国の父

 アタテュルクもここを官邸とし、現在は歴史的建造物として一般公開されています。

 アタテュルクは1938年11月10日に執務中にここで亡くなり、その部屋は保存されています。

 宮殿内には285の部屋、43の広間、6つの浴室とテラスがあり、中央の儀式の間を挟み

 左側がセラムルクと呼ばれる女子禁制、右側がハレムと呼ばれる男子禁制の建物で構成されています。
 

 宮殿中央の儀式の間



 海岸沿いは今でもその古の趣を感じさせ、世界各国から乗り入れた人々の別荘の前には

 自家用ヨットが停泊しており、優雅な世界を垣間見ているようです。

 どうしてこのような豪勢な暮らしができるのか?

 余りにも次元が違う世界なので想像がつきません。が、

 美しい建造物を見るのは心を癒し、気分をリフレッシュさせてくれます。

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 何はともあれボスポラス 1.5時間クルーズに出発しましょう。



 ガラタ橋の上流を見ています。クルーズ船が橋を潜り遊覧に出かけています。 

 同上、下流側です。

 下流側の右岸側(旧市街側)から出発のボスポラス遊覧船。

 同上。桟橋上の人々。

 上流右岸側の桟橋。

 上流左岸側の桟橋。ここは対岸からの通船専用です。

 さぁーガラタ塔を後に出発します。

 新市街のランドマークのガラタ塔です。

 同上、大写し。
 沢山の観光客が塔最上階のテラスにいます。

 クルーズを終えて帰港している船。 

 今まさにガラタ橋を離れようとしています。

 同上。

 多くの観光船で混んでいます。大型船はエーゲ海クルーズ船です。

 本投稿ではボスポラス海峡の新市街つまりヨーロッパ側の沿岸を紹介します。
 そして次回でクルーズの戻りにてアジア側の沿岸を紹介します。

 ボスポラス海峡に出て、新市街のタクシムの丘を見ています。

 左側の建物が現代美術館で中央がトプハーネ・ヌスレティエ・ジャーミイ。

 タクシムの丘の中腹にあるチェレビー・イルヤス・エフェンディ・ジャーミイ。
 
 ドルマブフチュモスクと時計台。
 二塔のミナレットはイスタンブルで最も細い物です。

 同上、モスクの横には対岸との通船のカパタシュ桟橋。
 タクシムの丘からここまでは先回記した一駅間の地下ケーブルカーのフニクラがあります。

 同上。

 時計台の下はレストランになっておりボスポラスを見ながら
 沢山の観光客であふれています。観光客の入り口が時計台の山側にあります。

 同上、遠景。

 セラムルク棟と中央の儀式の間を見る。

 宮殿 西門。

 上記、中央の儀式の間。

 右側のハレム。



 ここからは名前は分かりませんが海岸に建つ瀟洒で美しい建造物です。





 第一ボスポラス大橋が見えてきました。

 橋のヨーロッパ側に建つオルタキョイ・モスクは修復中でした。
 完成予想図のシートが貼ってありました。

 全長1,560m,主塔の高さ156mの吊り橋です。

 中央スパン長は1,074mあります。因みに本州と九州を結ぶ関門橋の全長が1,068mで、
 中央スパン長は 712mです。ゆえにボスポラス大橋は関門橋の約1.5倍の大きさあります。

 橋げたから海面までの高さは64mで橋面の車道幅は39mです。
 関門橋は海面までの高さは 61mで、車道幅は26mです。
 どちらも航行船舶の大きさは船長約150m強の10,000トンクラスも可です。

 上記の車道風景です。

 第一ボスポラス橋から第二ボスポラス橋(ファーティフ・スルタン・メフメット橋)間、約3kmには
 別荘、レジャー施設、住居や漁港が広がります。





 洋上に浮遊式の施設があります。何でしょうか?

 プールを持ったレジャー施設です。
 ここには通船できます。

 ヨーロッパ側の海岸線の景色。









 第二ボスポラス橋が見えてきました。
この付近の海峡幅は約700mで最狭部です。

 橋の袂に何やら円筒形の建造物があります。何でしょうか?

 前記したようにこの場所は海峡の最狭部です。
 ルメリ・ヒサルと言われる要塞です。

 同上。




 全長1,510mで主塔高及び水面までの高さはそれぞれ105m,64m1で
 第一ボスポラス橋と同じです。この橋は我が国の有償資金で1988年に造られました。


 中央スパンは1,050mです。スパン中央の上げ越高(中央の盛り上がり)は約100cmです。

 橋を潜って黒海側を見ています。ここでU-ターンします。

 橋を潜ってアジア側を見ています。赤い旗があります。何でしょうか?

 ルメリ・ヒサル要塞のアジア側対岸のアナドル・ヒサル要塞です。



 誌面の都合でアジア側は後日の掲載予定になります。