土木技術者が撮った中南米の「光りと影」の写真 及び 他国風情

 約22年間の中南米赴任中に土木技術者の視点から撮った写真。開通前のパナマ運河に架かる第二アメリカ橋は圧巻 & 他国事情

キリストがいる街コチャバンバ   via La Paz

2011-11-27 03:59:28 | ボリビア(2nd)
 当国3番目の大都市です。

 このたびはコチャバンバにダイレクトで行く飛行機の便が取れず

 首都ラパス1泊経由で行きました。戻りも便がなく、当国第二の都市

 で、標高200m~450m、面積はほぼ日本と同じで(サンタクルス州)

 ブラジルと国境を有する(と言っても国境からは約700kmあります)

 サンタクルス市のビルビル空港経由になりました。

 この空港は本邦の有償資金で鹿児島空港を真似て造られたと聞いています。

 当国でも一番の近代的な空港です。


 ここコチャバンバ市は

 四方を4,000m~5,000m級の山に囲まれた盆地です。
 
 標高2,560mで人口は約75万人(2,009年)で「高原都市」と呼ばれています。

 年間平均気温が約20℃の温暖な気候で、

 四季折々の花が咲き気持ちを和らいでくれます。
 
 当国における、避暑地でもあり、避寒地でもあります。
 
 それ故、ある程度のステータスを得てリタイヤーされた方々は
 
 ここに移り住むのが夢です。小生の友人たちも夢を実現され、永久の伴侶と

 ここに移り住み、第二の人生を意のままに過ごしております。幸せですね。

 また当国のフォルクローレの伝統楽器、ケーナ、チャランゴやサンポーニャの生産地でもあります。
 
 
 流石に天空都市4,070mから来ると、呼吸も整い無意識に息ができます。

 料理も美味しく、特にここ高原で獲れる野菜と国内産肉は新鮮で味があり、

 肉は1kg(骨付で、正味は半分です)を食べても胃持たれはなく

 アルゼンチンの肉と見間違うほどの美味しさです。

 温暖な気候のせいで、人々は概して温和です。

 が、市の南のバスターミナルの前は

 インディヘナの一大露店が立ち並び立ち入りは要注意です。

 やっぱり富裕層の裏には膨大な数の貧困者が垣間見られます。


 街の中心は独立記念にちなみ9月14日広場です。

 眼前には1,571年に建立された美しい外観を持つ「カテドラル」があります。

 また、街のどこからでも見える巨大なイエス・キリスト像が

 街を温かく見守っています。


 

 コチャバンバのランドマーク世界最大級の「イエス・キリスト像」
 リオのそれよりも大きい。知名度においては、あまり知られていませんが。


 さぁーラパス経由でいきましょう。

 ラパスで最も有名なのが標高6,403mの「ボリビア富士」イリマニ山です。
 世界最高所の首都3,650mのラパス市のどこからでもこの雄姿は見ることができます。

 同上。大写し。

 ラパスの街はすり鉢状地形の底にあり、すり鉢の斜面や上部には
 貧困民(インディヘナ)が住んでいます。(理由は下方は酸素が濃く、上方はその逆だからです)
 そこの世界一高所のエルアルト国際空港からみたワイナポトシ山6,088mです。

 すり鉢の斜面に(崖)張り付いたアドベの家
 何だか小さなマッチ箱が重なり合っているようです。

 同上

 大統領府

 美しい通りCalle Jaen(ハエン通り)

 建物のファサードは威厳があります。が、屋根はトタン葺き。

 ラパス市では労働者たちのストライキがありました。
 日常茶飯事のことなので安全に関しての特別の意識はなくなりました。が、
 扇動するものがいれば一気に火が付きます。それを見極まえる知識も自然と身に付きます。

 同上

 20万人規模のストライキです。
 街の交通は遮断され、外国人観光客はホテルに待機になります。
 折角のラパス観光がご破算になりました。

 警察官が立っている上に大統領府があり、
 デモ隊はそこに向かっています。
 警察官はそれを阻止しようとしています。
 無数に落ちた石は群衆による投石です。

 同上。警察官は手に催涙弾を持ち、群衆に向けて打っていました。



 そして翌日ラパス空港に到着です。フライトは13:00です。
 この看板は水平ですが飛び出しているように見えます。
 看板ははみ出しています。

 南米杉です。大きさは日本の杉みたいにスッート伸びてはおらず、横太で高くもなりません。

 11:30頃の空港の前です。右側に雲が被ったイリマニ山が見えます。
 搭乗は1時間前です。理由は飛行機が来るのがまだ確定していないからです。

 飛行機が来ました。一旦は安堵します。(全面的に安堵はできません)

 同上飛行機大写し。

 飛行機が乗客を乗せないで飛び立ちました。
 日常茶飯事です。ラパスで国際線乗替えの大勢の乗客が
 飛行機の故障のため、ここから1時間のサンタクルス飛行場にいるため
 迎えに行ったのです。私たちは再度この戻ってきた飛行機に乗る予定です。
 以前、時間に使われていた企業戦士のころ、ここで国際線に乗り継ぐ時、
 夜中にこの飛行場には余儀なく数回泊まったことがあります。
 大半の観光客は航空会社が用意したホテルにラパスまで下りるのですが、
 私は仕事を皆目忘れ、空港の中でゆっくり自由な時間を楽しんでおりました。
 こういうのを「神様がくれた時間」と言うのでしょうね。
 人ができない経験をここでは遭遇できます。

 飛行場から見る夕刻のイリマニ山。

 同上

 同上。飛行機はいつ来るのでしょうか。
 無理してこなくてもよいのですが。
 また、この飛行場に今回は旅人として泊まりたいなぁー。

 飛行場から見る夕刻のワイナポトシ山。

 同上

 同上

 飛行機が戻ってきました。夕刻18:00です。

 コチャバンバ到着は6.5時間遅れの19:30でした。飛行時間は約30分。



 街のどこからでも見れるイエス・キリスト像

 キリスト像と同じ高さから市街地を見ています。
 首都ラパスと違い土地が広々としています。

 市街地から見ています。顔を上げればどこからでも見えます。

 同上。イエス・キリスト像

 同上。

 同上

 同上。1,887年7月12日着工、1,904年11月21日竣工、何で約17年も掛かったのでしょうか。
 像の高さ44.44m、両手間の長さ32.07m、総重量2,200ton、頭の重さ11ton
 標高2,840mと書いてあります。
 何で右手が銘板からはみ出しているのでしょうか。はみ出しが好きな国民性なのかなぁ。

 同上

 同上

 同上

 同上

 同上

 公園の一角には花屋があります。昨日はありませんでした。
 ここはテントと花を持って来ればどこでも店が開けるようです。
 人の心を和ますこういうお店は市も許可をしているのでしょうね。
 年中花が咲き、色とりどりな花が街を飾ります。

 建物や舗道にも花が咲いています。

 街の中心部9月14日広場にあるカテドラルです。

 同上

 同上

 同上

 同上

 同上

 カテドラルから一角にあるサントドミンゴ教会

 市の北側のロチャ川を越した高級住宅街の入り口に立つレコレータ教会


 何の木でしょうか。

 火炎樹です。枯れて、さやえんどう型になっています。
 これが段々赤茶色になっていきます。

 同上

 同上

 同上

 街路には、この火炎樹とジャカランダの木が植栽されています。

 同上。コンゴで見たものは長さが30cnm位でほぼ同じですが
 幅は5cm位ありました。ここはその半分くらいです。
 もう少し枯れればそうなるのでしょうか?

 同上

 同上

 同上

 同上

 同上

 建物の前に赤い花をつけた木があります。

 同上。ここの人はアマポーラと言っています。

 緑が多く公園もアチコチにあります。

 レンガの生産地でしょうか。
 穴が6つあります。

 こちらは8つあったり9つあったりしています。
 用途が違うと思いますが統一したほうが良いと思うのは私の勝手なのでしょうね。

 レンガで作ったインディヘナ像

 公園には花壇があります。

 花屋の風景

 同上

 どういう訳か季節外れで、国旗を売っていました。

 

 さぁーサンタクルスへ向かいます。空から見たコチャバンバ市街です。

 同上

 道中は雲がありました。

 同上

 同上

 サンタクルス・ビルビル空港です。
 聖ビラール教会の涙雲(ひつじ雲だと思います)に再会しました。

 同上。神秘的です。

 同上。そういえばひつじ雲さんとも(どなたかは断定できないのですが)
 高校卒業以来お会いしていませんよね。
 お元気でお幸せに過ごされている事と思います。
 きれいな詩を時々投稿されているのできっと優しい女性だと思います。
 まさか男性ではないですよね。
 他の18回同期生の皆様もお変わりないと思っております。
 この紙面を借りて元気でいてくれることを願っております。 

 同上

 白い街経由で天空都市に戻ります。
 私が乗る飛行機です。

 典型的なアンデスの山脈です。
 赤茶けた山々と水なし川。

 白い街に到着する直前にこの山を切り取った場所があります。
 山は石灰岩で隣接してセメント工場があります。
 が、この切り取った山肌に恐竜の化石が発掘されました。
 現在は恐竜博物館となっています。
 

 
 

「パリの空の下」

2011-11-06 03:39:49 | パリ(,France)
 「パリの空の下・・・・・セーヌは流れる。」

 美しいこのタイトルとその歌詞の響き!!なんとロマンティックなのでしょうか!!

 ・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・

 「パリの空の下、セーヌは流れる。」

 その歌詞に世界中の人々は、心躍らせ、胸が高鳴る。

 ・・・・・・・・・・

 冬は、長くて、日が短い。 8:30に陽が上がり、17:00には陽は沈む。

 深い雲が空を覆い、太陽はあたかも冬眠してしまったかのように

 顔を出さない。  寒い寒い漆黒の日が続く。
 
 ・・・・・・・・・・

 そして5月、

 ようやく厚いコートも脱げて、あちこちに、マロニエが咲く。

 春は白夜を思わせるように日が長い。

 陽は5:30に上がり、22:00まで沈まない。
 
 ・・・・・・・・・・

 春、春、春。

 春を待ちわびてたように、セーヌの川辺に恋人たちは集い、ロマンを語る。

 そして歌い、肩を抱き合い、踊る。


 路地の街角、セーヌの橋上、川岸のベンチ、モンパルナスの丘、

 花屋の坂道、メトロの階段、カフェテリア、サロンデティ、走っている車、船の中からも

 聞こえてくる。・・・この軽ろやかなメロディ。


 アコーディオンの3拍子のリズムに乗せて、流れるような軽快なメロディ。

 「シャンソン」・・・「恋の歌」・・・・・そして「愛の歌」・・・

 その軽快なリズムに乗せ、パリジェンヌ、パリジャン達の心は高揚し、
 
 夜明けまで、歌って踊っている。

 ・・・・・・・・・・
 
 長く待ちわびてた春。一斉に花開く春。


 花薫る巴里、
 
 芸術溢れる巴里、
 
 ロマンがめぐる巴里、
 
 恋が芽生える巴里、
 
 育まれる巴里、
 
 そして実る巴里、
 
 美しい街、巴里、
 
 世界中の人々に愛される巴里。
 
 ・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・ 

 そして、そして、彼らを温かく、

 いつの日も変わらず無表情で 凛と聳え、

 パリの人々を、いつまでも、優しく見守ってくれる、

 ・・・「この巨大オブジェ」・・・「パリの空の上に」







 これは何でしょうか?上下・左右対称に精巧に仕上がっています。
 万華鏡?

 上記、夜のものです。

 上記の基礎の部分です。美しいアーチの梁で組みあがっています。
 下層部のアーチには模様が施されています。(後述します)

 部材に筋違をいれ三角形にした構造体を「トラス」と言います。(エクアドル編参照)
 鋼製の橋梁には一般的に「この三角形にした幾何学構造体」がよく見られます。
 それにしても見事な容姿です。
 柱脚は一階(地上から約60m)でその直線が屈折しております。
 機能性もさながら、その容姿にもこだわりを感じさせます。

 柱脚はさらに二階部分(地上から約120m)でも屈折しております。
 柱脚自体は直線ですが、外観を曲線に見させて、美しく描かれています。
 設計者の物造りへの気持ちが伝わってきます。

 三階部分です。(地上から約280m)曲線で途中まで組み上げ、
 最後は直線で力強く天まで伸ばしているように感じます。

 夜の全景。アーチと曲線と最後の直線。何という躍動感でしょうか。
 美しい。

 同上、昼。

 夜の全景。

 昼の全景。

 夜の全景。

 昼の全景。エッフェルタワーを撮るベストポジションはここです。
 シャイヨー宮のテラスからトロカデロ庭園→セーヌ川→エッフェルタワー→シャン・ド・マルス公園
 となります。

 夜の全景。

 以上、プロローグです。



 さぁー歩いてみましょう。
 前記したように、陽は22:00頃に沈みます。
 撮影時間はは21:20です。夜の9時過ぎで、こんなに明るいのです。

 同上。

 タワーの手前(セーヌ川上流)の「ドウビリー歩道橋」から撮っています。

 同上。 

 同上。

 同上。

 大きな遊覧船です。引っ切り無しに通過しています。

 上記、歩道橋から見た夜景。

 同上。

 同上。

 左岸側には目立たないように夜明けを待つ作業船が待機しています。

 土砂運搬船です。

 タワーの前のイエナ橋の左岸側(タワー側)上流に船着き場があります。

 上記、昼の風景。

 夜の23:00前。タワー周りには人が大勢集まります。
 理由は下記です。

 夜23:00にタワーが約5分間、点滅します。

 上記。

 点滅前。

 同上。

 点滅し始めました。と、同時に歓声が上がります。

 同上。宝石をちりばめた光景、
 ごゆっくり鑑賞ください。

 同上。

 同上。

 同上。

 同上。

 同上。

 同上。

 同上。



 さぁー、ここからは柱脚の内部を見ます。
 画面中央やや右に赤い四角形ものが2つ見えます。

 夜の同上です。

 四角いものはここに停車します。
 斜面に対し水平に停まるのでこういう形になります。

 そうです。エレベーターです。

 エレベーターの下側に何か大きな長方形のものがあります。
 何でしょう?

 そうです。カウンターウエイトです。
 これがエレベーターを平衡に保ち、上下に動かしています。
 エレベーターが昇降するたびに、その逆の動作をします。

 こういう形をしています。

 同上。

 柱脚のアンカー部分です。
 多分に10階建てのビルが収まる容積で柱脚を支えていると考えます。 

 これは料金表です。昇降方法が記されています。
 左端は「すべてエレベーターで昇降します」
 その右は「二階までエレベーターで昇降します」
 右端は「二階まで徒歩で昇降します」
 その左側は「二階まで徒歩で最上階までエレベーターです」
 色んなチョイスができます。

 切符売り場です。
 写真中央右寄りに真鍮色の像があります。

 そうです。タワーの設計者「ギュスターヴ・エッフェル」です。

 切符売り場は、各柱脚の下にあり
 上記の昇降方法ごとに使い分けられています。

 黄色のエレベーターが見えます。
 アーチの中の模様はアカンサス?
 筋違は小さな部材を組み合わせて、一本の大きな筋違にしています。
 風の抵抗や部材の重さを極力抑えています。

 美しい鋼構造物です。

 同上。「角刈り」のシャン・ド・マルス公園。
 その向こうの建物は「旧陸軍士官学校」です。

 同上。

 同上、全景。

 同上。

 同上。

 同上。上記、ベストポジションから撮っています。

 同上。


 この建物は「アンヴァリッド」と言い、ルイ14世が負傷廃兵の収容設備として建てたもので
 廃兵院とも呼ばれています。
 ナポレオンの遺体はここに安置されています。

 同上。ドームは金色に輝いています。

 セーヌ川の夜景。白く輝くアーチ橋がドウビリー歩道橋です。

 同上、逆方向から前記ドウビリー橋越の、昼間の風景。

 タワー前のイエナ橋からシャイヨ宮を見ています。
 この右側に上記の船着き場があります。

 同上、夜景。

 イエナ橋を渡り上流河岸にJune Brideがおりました。
 セーヌとエッフェルタワーを背景に記念撮影だと思います。

 シャイヨー宮は上記しましたようにエッフェルタワーからみて右翼と左翼があります。
 その右翼にある海洋博物館と人類博物館を撮っています。
 階段を上り、左側にテラスがあり、左翼とつながります。
 このテラスがエッフェルタワーを見るベストポジションです。

 ドウビリー歩道橋を渡ったエッフェルタワーの横にある
 ケ・ブランリー美術館の外壁に植栽を施した「垂直庭園」がありました。



 また出会いました。耳のようなバックミラーです。

 同上。

 同上。

 同上。

 パリでよく見かけます。この小さな車。
 渋滞も避けて通れます。


 以上です。