土木技術者が撮った中南米の「光りと影」の写真 及び 他国風情

 約22年間の中南米赴任中に土木技術者の視点から撮った写真。開通前のパナマ運河に架かる第二アメリカ橋は圧巻 & 他国事情

・・色は匂えど散りぬるを・・・

2015-04-19 08:02:42 | 南スーダン
 日本の桜花の散り際は見事で、潔ぎよくてある種、刹那を感じます。

 それが日本人にとっては良いのでしょうね。 一方、

 火炎樹の花のそれは、いつまでも余韻を残しています。

 花の色は移り行くも、この花は今でも深紅のままで色香が匂っています。


 花が散った所は、シダのようなうっそうとした緑の葉が残ります。

 それはあたかも 深紅の花が緑の葉に置き換わっているように見えます。

 桜花は、散った後に緑の葉が生い茂ってくるでしょうか。


 火炎樹は不思議です。 そして

 「さやえんどう」のその枯れた色は黒っぽくなってきています。

 長さも心持長くなったように感じます。

 今後はどのように変化するのでしょう?

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 相変わらずのお天気です。

 精神衛生上は好ましくはないですね。 でも、

 そうやって、ここの人たちは暮らしているのですね。

 私にしてみれば劣悪な環境です・・・が。


 彼らは多少の雨の中では傘も差さず(傘がないのです、と言うより持たないのでしょうね?)

 子供たちは雨がうれしいのか雨浴びをしています。


 日本では体が冷えないように雨除けを施しますが、

 ここの人たちは体を冷やすために雨浴びをしているように見えます。

 体表面の温度がアフリカ仕様に適応しているのでしょうね。

 我々に例えれば、夏に海水浴するような感じなのでしょうか。

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 スコールのこの時期、朝晩は25℃までになります。

 だから、クーラーは切って寝ます。

 湿度は80%位で蚊除けに薄い掛布(一年中同じ厚さのものです)を被ると

 汗ばんできます。

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 この温度では蚊は飛来しています。

 蚊帳は必需品ですが、何故だか?? (○○製品) 入ってきますので

 便利な日本製の無臭の蚊取りマットを併用しています。

 マラリア蚊は見ませんが日本の蚊と同じ大きさです。

 刺されると大きく腫れ上がります。

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 兎角、環境に慣れるまで試行錯誤の繰り返しをしています。

 ここは何から何までが勝手が違って未だに戸惑っています。


 

 空は鈍より

 大きな雲に覆われます

 地平線がぼんやり見えます


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 大きなニームの木の下が露店になります。
 雨除けを兼ねています。

 虫を寄せ付けないニームの木です。

 このカメの親子の全長は4mはあります。岩です。


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 このパレードは何でしょうか。

 卒業式です。
 欧米では校内だけですが、選ばれた人たちなんでしょうね。
 裕福な子弟だと感じます。


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 火炎樹の花は色褪せてきました。

 同上。

 散った所はシダの葉のようにうっそうと茂っています。

 花も落ちて行きました。

 同上。
 現在の様子。

 一週間前の様子。(既投稿)

 二週間前の様子。(既投稿)



 ・・・次回へ・・・


雨季到来・・・しづ心なく花の散るらむ・・・

2015-04-12 02:22:22 | 南スーダン
 4月に入り、連日でスコールが来たり、一日置きに来たり、

 その周期が短くなり、次第に本格的な雨季に突入した模様です。

 さながらスコールも降る時を忘れずに出番を待って居たような気がします。

 スコールの後は紺碧の空が広がり、その後、段々と雲が空一面を覆い隠して行き

 それが飽和状態になると、雲が黒くなりざーっときます。

 間近に自然の営みを見ています。

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 雨季に入ると道路が凸凹ゆえに、そのくぼみに雨水が溜まり通行不可になります。

 雨の合間の空はどこまでも藍く澄んだアフリカ晴れ?です。

 そして空高く大きな雲が、モクモクモククモと湧いています。

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 この風雨で火炎樹の深紅の花も散り始めています。

 それは桜吹雪ではなく、しづしづと落下しているように思えます。


 スコールの時は通行不可ですので黒い雲から一目散に退避し

 遠い所からスコールの状態を見物するようになります。  ので、

 花の散り際の光景は、落下しているのかなーと思っております。

 それは多分に、多少の風雨ではびくともしない花根に付着力があり、

 落下しているように見えるのは花肉が厚く自重があるものと考えます。

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 それにしても、こういう台風なような状態が、頻繁にくるのを目のあたりにすると

 自然の営みの脅威を感じます。

 ここの人はもう慣れっこで? 泰然自若として通り過ぎるのを待っております。


 以下写真・・・


 透き通るような碧空に入道雲が湧いてきました。

 雲は次第に広がって行きます。

 同上。

 同上

 スコールの前の道路はホコリが舞い上がっています。
 こういう「かまぼこ型断面」の道路は水はけが良好なのです。
 (多分、どこかの国の支援だと考えます。)
 
 徐々に広がってきました。

 遠くはスコールが始まっています。
 そろそろ押し寄せてきます。

 同上。

 雨雲と天気雲の境目。

 押し寄せてきました。

 先ず突風がきます。

 降り始めました。
 突風で逃げ遅れたバイクが立ち往生しています。 もしくは、
 ここが一番の安全地帯かもしれません。

 視界不良です。

 スコールが段々収まりかけています。
 ほんの数十分の出来事です。

 道路は水たまりになります。



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 満開の火炎シ樹(前回投稿)

 風雨により散り(落ち)始めました。



 ・・・次回へ・・・


「Easter Week」・・・人はいさ心も知らずふるさとは・・・

2015-04-03 00:27:29 | 南スーダン
 ・・・「本掲載は以前に投稿したものを編集したものです。
    隣国のように反スパイ罪で関係機関に拘束をされて今は束縛のない状況ですが、
    未だに自衛隊を含め多くの法人の方が滞在されていますので
    某国を刺激しない記事の再投稿とします。」・・・

  
 日本語では「聖週間」or「受難週」
 英語では 「Holy Week」or「Passion Week」
 西語では 「Semana Santa」(セマナ サンタ)

 3月29日は聖週間の始まりの日「Palm Sunday」です。
 キリスト教の最も重要な行事はこの週にあたります。

 Easterは
 「春分の日から最初の満月の直後の日曜日」から始まり、
 今年で言いますと
 ・春分の日=3月21日
 ・その後の最初の満月=4月4日
 ・直後の日曜日=4月5日 となります。

 この週の金曜日=本日4月3日はイエス・キリスト受難日
 (ゴルゴダの丘で13日の金曜日に磔刑になり昇天した日)です。
 この13日の金曜日は欧米では不吉な日とされています。
 ご存知のように超高層ビルの13階はユーティリティーズ・エリア(機械、電気及び設備機器室)で
 締め切られており、またホテルの13号室は欠番なっています。等々。

 英語圏ではGood Friday,西語圏ではViernes Santo(ヴィエルネス サント)と言います。
 中南米では祝日になります。
 米国は州毎に祝日は異なりますが、大体、中南米と同様です。
 春を迎える欧州では金曜日と月曜日(Easter Monday)を祝日にし
 土日を挟んで4連休になります。

 受難日から3日目の日曜日が「復活祭」で、所謂「イースター(Easter)」です。
 イースターの前日の土曜日から、日曜日(安息日)を数えず40日前の水曜日(Ash Wednesday)
 の直前の日曜日(2月15日)が 「カーニバル」=「謝肉祭」です。
 この40日間はイエス・キリストが荒野にて断食をされた日とされ、「四旬節=Lent)」と呼ばれます。
 この断食の後、聖週間に、
 エルサレム入りされ、受難(死)を迎え、復活(生)するのです。

 キリスト教徒は基本的にこの40日間は断食していますので、肉類、卵や乳製品は
 一切、禁じられています。
 つまりカーニバル期間と聖週間最後の日=復活祭 の日に上記肉類等を食べるのです。

 「復活祭」には、色付けされた卵や卵の形をした菓子やチョコレートが食卓や商店に並びます。
 また卵の他に、ウサギの形をした菓子やチョコレートも見られます。
 日本でも今週1週間は同様に、卵やウサギの形をした菓子やチョコレートが
 商店に並びますのでご覧下さい。

 受難の前日、木曜日が、12人の使徒との「最後の晩餐」です。
 この使徒の内、ユダがイエス・キリストを裏切ったことは有名ですが
 他の11名も、当時エルサレムを支配していたローマ帝国の権力に屈し
 崇拝する主イエス・キリストに掌を返したのです。

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 毎年「聖週間」が近づくと、小学生の頃、学級全員で観に行った
 映画「ベン・ハー」を思い出します。
 子供心ながらの記憶が未だに残っています。
 この映画でイエス・キリストとベン・ハーが出会う場面が2回あります。
 いずれも「ひしゃくで水を差し向ける」シーンです。
・1回目はイエス・キリストからベン・ハーへ
・2回目はベン・ハーからイエス・キリストへ
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 話が長くなりますので、映画の中味は「ベン・ハー」をご覧ください。
  
 ここJ市の街の様子は普段と変わりません。
 ただ、近隣諸国からのエンジニアは帰省します。
 私も休日なのですがいつもと同じ単調な生活をします。
 街歩きができれば気分も楽になりますが、まだ先は長いようです。

 火炎樹の深紅の花が咲き始めました。
 ここの人々はこのきれいな花を見る余裕はないのです。
 あと何10年掛かるか予測はつきませんが日本のお花見のように
 人々がゆっくりと満開の花の下で
 くつろげる日が訪れればと願っています。

 今頃、ふるさとは花香がそこかしこに匂っているものと思います。
 遠い昔、自宅の裏の公園で「ざりがに取り」に夢中だった頃、
 山一面に咲いた美しい桜花を想いだします。



 
 深紅の花です。

 大きなサヤエンドウ?は枯れています。

 同上。

 少し近寄ってみます。

 まさにアフリカの桜ですね。