土木技術者が撮った中南米の「光りと影」の写真 及び 他国風情

 約22年間の中南米赴任中に土木技術者の視点から撮った写真。開通前のパナマ運河に架かる第二アメリカ橋は圧巻 & 他国事情

生きる(No.2)

2010-04-26 23:44:08 | コンゴ民主共和国
 首都の高層ビル通り(6月30日大通り)は現在中国の資金にて道路整備が行われております。一般車両を開放して上下層路盤を自然転圧(締め固め)しています。大型車の通行量が少ないため路盤もラテライト土です。がTEC.SPEC(技術仕様書)の最小許容値が低いように感じます。どうせ造るならもう少し良いものと考えますがその行為自体に意義があり「可」なのでしょうね。きっと資金の上限が決まっているものと考えます。それにしてもアフリカでの中国の進出は凄い勢いです。思惑がないことを願います・・・・・



 シャワー(降雨)は大体に午後からです。一晩置いて乾いたラテライト土の表面は風化し、このように粉塵となり舞い上がります。先回述べたように数10m先も見えなくなります。この場所が超高層ビルが散在(林立ではありません)する首都屈指の目抜き通りです。



 首都一番の高層ビルです。約25階位です。上記写真の左奥の屋根が斜になった建物です。



 首都で2番目に高い建物です。先の写真の右側の建物です。何の表示もしていないので何のビルか分かりません。が多分銀行だと思います。大体こういう貧困国の高層ビルはそうです。それにしても蜂の巣のようなこの外観には建築家の見識を考えさせられます。筆者の建築家の友人「旧3年6組」さんが見たらあきれ返られると思います。



 上記の写真の6月30日通りの舗装中の道路です。中央で手旗(棒)を振っているのが先回掲載しました泣く子も黙る交通警察官です。この交差点だけで5人はいます。他の人はここからは見えないところにいます。



 この合図です。手旗と体の向きで判断しなければなりません。判断しようにも程度があります。が、現地の人々はもう慣れっこになっているのでしょう。彼らも一定の高級車しか相手にしないような様子です。やはり弱者には配慮しているのでしょうか?



 女性の交通警察官もいます。高級車(ジープ)が停止させられていました。ジープ等4輪駆動車はここでは最高級車です。



 ここは乗合バス兼TAXI乗り場です。ちょうど交通警察官に捕まったジープを遠目で見ております。



 街角風景。



 同上街角風景。



 この女性は正装しておりました。し、そのワンピースの柄も高級で目に留まりました。きっと上品な家庭の女性だと考えますが。



 フランスパンを売っております。皆さん背筋が真っ直ぐです。



 女性は体の前後に子供を抱くので自然に頭の上に荷物を担ぐようになったと考えます。男性は頭に担いでいるのは極稀です。



 同上。



 通常この写真のように、右側から2人目の女性は子供を後ろに背負っています。上記写真もそうです。が前に抱えている人もおります。多分に出身地=部族 の違いと考えております。



 こういう大きな積乱雲が発生します。自然の壮大さにただただ圧倒されます。現在の状態では何十年も今の貧困状態のままでしょう。何の支援をしてこの国の発展のためにしてやれるかを考えなければなりません。



 この夕日もまた荘厳さを感じます。貧困国には自然は限りなく降り注いでおります。が、生まれた時から貧困なのです。シャワーや60,000m3/秒の水量があってもそれを活かせない貧困の中で生きています。まずは生きるための「飲料水」が必要となります。 微力ながら短期間で支援が出来たかは疑問ですが、各国の多くの支援により多くの支援策が成立し、事業(PJ)が成就することを願っております。




熱帯の植物&食物

2010-04-07 23:15:32 | コンゴ民主共和国
 国は貧しいけれど熱帯の植物とその果実や特定の食物(根菜類)は沢山あります。
 ヤシの木はその代表で、至るところで見受けられます。



 手前は「マンゴの木」です。向こうが「ヤシの木」です。マンゴも至るところで見受けられます。屋根はトタンですがこの家は6月30日大通り=首都一番の通りにある豪邸です。東京で例えれば銀座通りある住宅です。向こう側はマンションになっております。一般の家はクーラーはないのですが、この付近だけは付いています。



 マンゴの木です。首都から500km離れた大西洋側の都市にありました。先回掲載しましたバオパブの木もこのBOMAの街で撮ったものです。



 左側が後で掲載します「火炎樹」で右側が「マンゴの木」です。この大きなバス通りが首都で一番広い6月30日通りです。現在(March,2010)中国の協力により舗装工事が施工されております。



 同上で、高い木は「ユーカリの木」で、その右側が「マンゴの木」です。白い車はUN(国連)の監視団のものです。この車は無数にあるように感じます。それだけこの国の未来に期待をしているのです。



 この実は何の実かお分かりでしょうか?
 「パンノキ」の実です。通常は薄切りにし揚げて食べます。



 「パンノキ」の遠望です。



 前述の「ユーカリの木」です。「ユーカリの木」はボリビアの世界一高所のゴルフ場で掲載しました。ここでは葉から搾油したものが頭痛薬になるらしいとのことです。真意は定かではありません。



 この木もまた「ユーカリの木」です。品種により使途が異なります。



 大通りのバス停に植栽するとメキシコ編で掲載した木です。11月ころに紫色の花をつけるそうですから「ジャカランダの木」です。右側の木はコスタリカ編で掲載しましたフランボジャン(西語読み)です。ここではフランボヤンです。そうです「火炎樹」です。



 後日、掲載しますが、天皇・皇后両陛下(当時は皇太子・同妃両殿下)が1984年に植樹された「火炎樹」です。赤い花が一面に咲きます。(コスタリカ編を参照されたし。)当時はザイール共和国時代でした。この場所は首都から約400km太平洋側にあります。何の目的で飛行機も飛んでないこの街に来られたのでしょうか?



 これも「火炎樹」です。赤い花が散った後は枝の先に茶色いエンドウ豆状の約40cm位の長ーい鞘(さや)をつけます。中には実が入っています。まさに巨大鞘エンドウです。教会の壁もラテライト色です。



 これも枝が傘状に張っていますので「火炎樹」と思います。新築ビルの床の支保工材(支え棒)は曲がった木材でした。足場材も部分的にかけられていました。多分に盗難防止と考えます。信号機がない大通りの交差点には警察官や巡回のUN監視団がいるため車中から隠し撮りをしております。この交通警察官は先回掲載した通り要注意です。



 バナナです。ここコンゴ民主共和国全土においては、緑色の太くて長い 食用が大半です。この食用バナナをスライスし揚げればポテト(バナナ)チップです。本当に美味です。中南米の熱帯の国々ではメインディッシュの前菜として必ず出てきます。



 メキシコ編で掲載しましたテキーラの原材料である「竜舌蘭」です。がこれで作った焼酎は見受けられません。宗主国がベルギーでしたのでビールが主流です。



 これは「キャッサバ」と言います。日本では「タロイモ」です。中南米では「マンジョカ」もしくわ「ユカ」と言います。形は長いサツマイモ風で甘味はありません。悪土壌でも栽培可能なので貴重な食物です。一般のレストランで加熱されツマミ的に出てきます。上記食用バナナ同様にスライスし揚げてチップにして出ます。また種類によっては除毒され粉末にしパンにします。これも美味です。



 木の枝に何かの実?がなっています。何でしょうか?1本の木に約100個位あります。



 鳥の巣なんです。良く自分の巣が分かるものだと感心します。帰巣本能と言うのがあるんでしょうか?



 6月30日大通りです。2/3の舗装は完成しています。遠くには高層ビルもありますが、未舗装で降雨の前はラテライト土の粉塵で約10m先が見えません。



 要所にはUN監視団が張リついております。一人での街歩きは危険だと知らされます。