今年Jリーグの激動を受けて、監督が大幅に入れ替わる。鹿島、浦和、東京、磐田、両大阪、広島。鹿島、ガンバ、浦和、磐田などの過去の強豪の名前が挙がっているのだから、Jリーグ発足20年で、その移り目の時期を迎えた感すらあると言えるのではないか。このいずれもで、経験の少ない若手が候補などに上っている。バルセロナのグァルディオラや、リアルマドリッド・モウリーニョや、チェルシー・ヴィラスボアスらを見ても分かるように、若手でも、また選手経験はなくてさえ、頭さえあればよいのだが、さてどうなのだろう。いずれにしても、Jリーグ20年の今、監督が脚光を浴びているのはとても良いことだと思う。集団球技の強さにはとにかく、監督が相対的に最も大切だと捉えてきたからだ。日本サッカー急成長のためにはとにかく、若手監督がどんどん育って欲しいと思う。
さて、大した根拠があるわけでもないが、ベガルタ仙台・手倉森誠監督が期待できるのではないかと観ている。とにかく独創的発想を感じ、それでいて結果をも残している点にキラメキを感ずる。独創的とはこの点である。昨年春までJ2にいたチームを今年J1の4位に上げたのだが、そのやり方、結果が非常にユニークなのである。得点39はJ1降格チームとあまり変わらず、悪い方から数えた方が遙かに早いというもの。その代わりに失点25はJ1最少と、その少なさに目を見張るのである。次に少ないのが名古屋の36なのだから。この少なさ、当然意識して作ったものなのだ。彼自身の言葉によれば、チーム力を考えて先ず失点を減らすことを優先したというのである。にしても、トゥーリオや、中澤や今野がいるチームではない。そこへ角田という元名古屋だったかの選手をボランチに持ってきて大成功させ、チームの顔の一人にしてしまった。と、彼はそんなやり方なのである。
さて、その彼が来年はこうすると言っている。
『監督1年目はJ2で入れ替え戦を戦い、2年目はそれを糧にしてJ1昇格を果たせました。ただ、監督3年目はステージが変わり、J1で打ちのめされました。14戦勝てなかったのは、大きな経験でしたね。あれがあったから、今季があるんです』(サッカーマガジン1月3日号、以下同)
『負けが混んだからといって、やり方を変えてはいけない。選手たちが「これで勝てるのか?」と不信感を抱けば、チーム状態は悪化します。(中略)チームが崩壊するときは、監督のやり方を選手に押しつけて、結果が出ないときです』
『リーグ優勝したときのG大阪、鹿島、磐田のようなチームは私の理想だし、将来的にはバルセロナのようなサッカーに辿り着きたいと思っています。だけど、既存の選手たちにそのサッカーを押し付けて、できるかどうかは監督が考えないといけない。そこはバランスを取らないと、選手たちのやりたいことだってあります。それを考えながら指揮しています。選手だって辛抱しているし、私だって辛抱しています。監督と選手がイーブンの状況だと、互いに良い信頼関係を築けるものです』
『点を取って勝つ方法もありますが、私は点を取らせない方法を選んでいますね。攻撃より守備に力点を置いています。それも自分たちの力を考えてのことです。本当は私も攻撃が大好きなんですけどね。(中略)来季はサッカーをやる場所を変えていきます。今期は自陣で守備ブロックを組んでいましたが、より高い位置にラインを敷くつもりです。それを目標にして取り組むことで、引き分けが多かったチームを勝ちきれるようにしたい。シーズン終盤は自陣でパスを回すことができたけど、次は敵陣でポゼッション率を上げたいんです。守備も前に重心をかけてボールを奪う練習をします。それをやりたいと思っている選手も多いですしね』
どうだろう、全てキラメキのある言葉だと読んだのだが。サッカーの理をよく整理して、今までこれだけのものを順に築き上げてきたという自信の裏付けがあるキラメキだと思う。かと言って、これからは攻撃という予定が実現されるというものではもちろんないだろう。今までが得意分野で、これからは苦手な領域なのかも知れない。でも、実績に裏付けられたキラメキある言葉は、良い監督の最大条件だと思うのである。
さて、大した根拠があるわけでもないが、ベガルタ仙台・手倉森誠監督が期待できるのではないかと観ている。とにかく独創的発想を感じ、それでいて結果をも残している点にキラメキを感ずる。独創的とはこの点である。昨年春までJ2にいたチームを今年J1の4位に上げたのだが、そのやり方、結果が非常にユニークなのである。得点39はJ1降格チームとあまり変わらず、悪い方から数えた方が遙かに早いというもの。その代わりに失点25はJ1最少と、その少なさに目を見張るのである。次に少ないのが名古屋の36なのだから。この少なさ、当然意識して作ったものなのだ。彼自身の言葉によれば、チーム力を考えて先ず失点を減らすことを優先したというのである。にしても、トゥーリオや、中澤や今野がいるチームではない。そこへ角田という元名古屋だったかの選手をボランチに持ってきて大成功させ、チームの顔の一人にしてしまった。と、彼はそんなやり方なのである。
さて、その彼が来年はこうすると言っている。
『監督1年目はJ2で入れ替え戦を戦い、2年目はそれを糧にしてJ1昇格を果たせました。ただ、監督3年目はステージが変わり、J1で打ちのめされました。14戦勝てなかったのは、大きな経験でしたね。あれがあったから、今季があるんです』(サッカーマガジン1月3日号、以下同)
『負けが混んだからといって、やり方を変えてはいけない。選手たちが「これで勝てるのか?」と不信感を抱けば、チーム状態は悪化します。(中略)チームが崩壊するときは、監督のやり方を選手に押しつけて、結果が出ないときです』
『リーグ優勝したときのG大阪、鹿島、磐田のようなチームは私の理想だし、将来的にはバルセロナのようなサッカーに辿り着きたいと思っています。だけど、既存の選手たちにそのサッカーを押し付けて、できるかどうかは監督が考えないといけない。そこはバランスを取らないと、選手たちのやりたいことだってあります。それを考えながら指揮しています。選手だって辛抱しているし、私だって辛抱しています。監督と選手がイーブンの状況だと、互いに良い信頼関係を築けるものです』
『点を取って勝つ方法もありますが、私は点を取らせない方法を選んでいますね。攻撃より守備に力点を置いています。それも自分たちの力を考えてのことです。本当は私も攻撃が大好きなんですけどね。(中略)来季はサッカーをやる場所を変えていきます。今期は自陣で守備ブロックを組んでいましたが、より高い位置にラインを敷くつもりです。それを目標にして取り組むことで、引き分けが多かったチームを勝ちきれるようにしたい。シーズン終盤は自陣でパスを回すことができたけど、次は敵陣でポゼッション率を上げたいんです。守備も前に重心をかけてボールを奪う練習をします。それをやりたいと思っている選手も多いですしね』
どうだろう、全てキラメキのある言葉だと読んだのだが。サッカーの理をよく整理して、今までこれだけのものを順に築き上げてきたという自信の裏付けがあるキラメキだと思う。かと言って、これからは攻撃という予定が実現されるというものではもちろんないだろう。今までが得意分野で、これからは苦手な領域なのかも知れない。でも、実績に裏付けられたキラメキある言葉は、良い監督の最大条件だと思うのである。
豊田はグランパスにもサンガにも所属していましたが、今のところJ2では活躍してもJ1では……という感じの選手なので来年は頑張ってほしいですね。
しかし依然としてナベツネ牛耳るプロ野球界では、巨人がカネばらまき積んでの補強をしています。
これに対して、来季J1昇格の『鳥栖サガン』のなんとすがすがしいことでしょう。
専用のクラブハウスもグラウンドも持たないけれど、熱烈に支援するサポーターがいる! 鳥栖市の人口6万9千人の三分の一にあたる2万2532人が今月3日の最終戦に集まったのです。
サガンとは、岩砂のことだということですが、これがまことのサポーターなのでしょう。
豊田は必ずやりますよ。ハーフナーや田中順也の例もあるように、J2の点取り屋はJ1と変わらないと思う。ここで何回か述べさせていただいてきたように、上位はJ1平均よりも良いかも知れないという守備を打ち破ってきたのだから。ただ、点取り屋だけが多くの点を取っても、降格を防げるというものでもない。ハーフナーやちょっと前の札幌・ダビの例もありまあすから。
これからもよろしく。コメントくだされば、いくらでもエントリーを書きますから。
にんじんさんへ
野球も相撲も駄目なのは、「地域スポーツ」、「スポーツ振興」がセレモニー、美名にしか過ぎない裏面で、興業・見世物・テレビソフトがその本質だということではないでしょうか。野球はこれにプラスしておっしゃるように、企業による私物化もね。そんなものを敢えて応援してやる気は、僕には全くありません。
その点サッカーは、浦和レッズの先進例に観るように、地域総合スポーツクラブを目指している。そういうスローガンをJリーグ百年構想で掲げているんです。バーチャル文化に入り浸った子どもたちが、実物文化(己の体自身を動かすなんて、近ごろどれだけ実物文化と言えることでしょうか)を育んでいく手助けをしたいという自覚と実績ありありなんですよね。スポーツを興業・食い物にするだけの「マスコミスポーツ」とは、モノが違うということでしょう。
ナベツネと川渕の世紀の大喧嘩って、結局そういう本質のモノだったのだと理解しています。ナベツネが言ったことがこうでしたね。「サッカーは口ばっか!」。近代スポーツの精神が根付いていない日本で、代わりに学校にも軍隊式の「体育」の名だけが存在する日本で、「口(思想)」がなくてどうして明日が目指せるでしょうか。ちっぽけな「タニマチ」・ナベツネは、笑うべきということでしょう。
ちなみに、日本サッカー協会はプロもアマチュアも学生サッカーもそれぞれ対等に加入した組織です。野球界にはそういうものは多分ないのでは。これは、スポーツ振興の考え方が全く違う証拠だと思います。
それだけなんですけどね。
いつもながら反論したいだけの、誤った認識。控えめに評しても、一面的認識です。「それだけなんですけどね」などと分かったようにコメントされましたが、一言で反論できます。
勝った監督はほぼ残っている、負けた古豪監督が退いただけです。鹿島、ガンバ、浦和、磐田、広島などね。安くても良い若手監督が生まれてきたようだと、そんな認識もあるのでしょう。