まずは嬉しいこととして、日本最低賃金がかつて無い大幅アップになるのだそうだ。このことで直ぐに思い出したのが、これ。そう言えば安倍首相ばかりではなく麻生元首相もこんなかけ声を長い年月にわたって連発していたな。かけ声ばかりが大きくて、ちっとも上がらなかったのだけれど。
「儲かっているのに賃金を上げない会社は、守銭奴である」
僕は「日本経済の失われた30年」は、ここに原因があったとさえ愚考してきた。長年ずっと、株価ばかり上がっても、賃金が上がらなければ、国内需要は絶対に好転しないのだから。そんな低賃金労働者ばかりが増えることをさえ、安倍はこう自慢して来たのである。
「私の最大功績は、失業率を低くしたこと」。
そもそも、今も問題になりかけているスタグフレーションとは、「不況なのに物価ばかり上がる」という現象と、僕は理解してきた。賃金が上がらなければ、有効需要が足らず、物は売れていかない。
また、アメリカのトランプ現象も、ここにこそその根源があると言われてきた。
「アメリカ経済界が中国に事業と仕事を取られて、白人労働者の仕事でさえどんどんなくなって、そんな街がどんどん荒廃していった。」
さて、日米ともに最低賃金アップが政治、選挙の最前線問題になってきたわけだ。そう言えば、トランプが労働統計局長を解任したのは、就業者数統計を改ざんさせるためだったとか。安倍元首相も統計改ざんで立憲・長妻議員に国会で追及されてトンチンカンに答えていたことがあったけど、どの国も同じことをやるもんだと、感心しきりだったもの。トランプの局長解任口実は「就業者数の大幅増狙い」が外れたのを「正させる」ためらしかったが。
それにしても、トランプというこの御仁、僕には「裸の王様」にしか見えないが、政治の「裸の王様」は東条やヒトラーのように残酷にも、結局馬脚が現れるものだ。ただし、「民主主義下政治の裸の王様」は被害が大きすぎて、困りものである。現下日本でも、「裸の王様政党」がもう一つ現れたようだが。なんせ、「天皇主権国家に戻そう」と叫ぶのだから、苦笑いするしかないのである。そんな政党の憲法草案などは、またすぐに、「あれは廃棄しました」と言わざるを得なくなるに決まっている。
一つは、戦前軍部に親近感、郷愁をさえ覚えているような賛美論。問題の主・田母神何とかを初めとする自衛隊の一派。こんな感覚で国民の「自衛」をやられては、とんでもないこと。
またもう一つ、女性天皇に反対する天皇主権賛美論者ら。このご一統はまた、前者の戦前軍隊賛美論者とだぶっているはずだ。
「もう一旗、一撃を加えなければ、よい停戦交渉にはならないだろう」として、原爆や大空襲を招いた連中のようなご一統である。
2025-08-11 07:24:15
トランプからアメリカを見ていると、こんなことを思う。
超強引な関税アップで従来経済原則を捨てたのも、先進各国に軍事費を上げよと恫喝しているのも、日本に出資せよと迫ったのも、全て国家資金が不足しているから。この背景には、なによりもこのことが加わってくる。軍事に金を使いすぎ、それを維持したいのに資金もないから、そして何よりも世界のドル使用が減っているから、窮余の一策ばかりなのだと。
アメリカの世界支配はもう終わったと思う。以上のようなことはもう、日本政府関係者、少なくとも官僚達には、お見通しのことだろう。この選挙で自民党が大後退したのも、自民党の命運が尽きたと考える有力者達がいるに違いない。安倍一強に特に強く現れた自民党国民無視が続くはずはないのである。株価だけ政治、外交??? 給料が一向に上がらない40年の大停滞下に、森加計桜の選挙だけ・縁故政治?? よくこんな世、政治が続いたよ??
石破やめろ?の代わりに安倍派総理? 下村博文復活? とんでもないトンチンカンである。政治家としては愚か者らの集まりだけ、選挙だけ代議士達。途方もないスノッブの集まりである。