九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

今、米中「罪」の度合について  文科系

2020年06月24日 12時05分56秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 米中冷戦が深まっていく今、標記のことを改めて論じたい。このこと周囲の是非判断は、両国の間に挟まれた世界第三の経済大国日本の国民の将来にとって死活問題とも言えるものになるのだから。

 国連を尊重するなら、「国際問題」と「国内問題」とは厳然と区別されねばならない。前者は、国連で問題とされる大問題、後者は国内トラブルもしくは、まだ2国間同士で解決しようとしている段階なら両国(の国内)問題ということだ。
 例えば、香港問題は国内問題である。「一国二制度」という言葉があるように。ウイグル問題も基本的に国内問題だ。南シナ海問題でも、例えばベトナムはともかくフィリピンやインドネシアは中国との2国間で解決しようしているのであるから、国連は出動不要ということだろう。ましてやアメリカはガタガタ言うな、である。

 中国のそういう問題を大きくあげつらうアメリカはといえば、イラク戦争も、シリア戦争も、完全な国際問題である。それも、国連の力を削いでいくようにこれを無視、敵視してきたような。こういう国際間無法暴力をこそ世界は、人類悲願である世界平和を目指したい人々は、何よりも問題にし、憎むべきなのである。
 また、ベネズエラやイランやボリビアの内政、国内問題にいちゃもん付けて革命の輸出まがいの行動をアメリカは採って来た。つまり、中国よりもアメリカの方が対外暴力という意味で、はるかに酷い国際平和騒乱国なのである。

 以上の点を日本マスコミは全く観ていなくて、筋が通らぬ酷すぎる扱いをして来たと思う。中国的全体主義が国内問題である内は、極端に言えば外っておけば良い。しかし、有志国戦争などとなれば、イラク戦争開戦時にアナン国連事務総長が宣言したように、国連最大の危機なのである。人類悲願である世界平和の実現は、国連のような世界組織の発展抜きには図られないのに、アメリカが国連を無視した行動に出たのであるから。

 有志国戦争で世界に難民をばらまいたあの西欧他国などへの大混乱をこそ、世界中の人々が忘れてはならない。アメリカの明白な国際暴力と、国連敵視とには、世界平和を願う人々、機関は口をつぐんではならない。暴力に口をつぐむのは、いじめを恐れ、見逃してこれを蔓延らせる傍観者と同罪である。それも国際間のいじめだから罪が大きい。アフガン、イラク、シリアでは、関連死含めて二百万の人が死に、何百万の難民が出た。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

随筆紹介  祖父母力   文科系

2020年06月24日 10時52分07秒 | 文芸作品

  祖父母力      H.Sさんの作品です

 新聞の投稿欄に「働けよ払えよそしてころり逝け」という川柳が掲載された。一瞬笑えたが気持ちが沈んだ。私も八十三歳の高齢者だ。この国には高齢者が多すぎる。不要だー。社会保障費が大変だー.これを支えている現役世代の苦労を考えろ、という風潮が社会に満ち溢れるようになって来た。だけど私の周囲を見回すと高齢者が現役世代を支える光景を目にすることが多い。
 私の友人A夫妻は、近くに住む仕事を持つ二人の娘の子供(孫息子三人、孫娘一人)の保育園の送り迎え(保育園から熱が出た。怪我をしたから迎えに来てほしい)という救護要請も引き受け、水泳教室、習いごと、サッカー競技等の送り迎えを八十歳近い今も続けている。この祖父母の助けがないと、娘達は仕事が出来ないという有様だ。
 コロナ禍の緊急宣言で、娘たち家族の生活が様変わりした。パパ(娘婿)ママ(娘)はテレワーク(在宅勤務)。孫達は休校で家族が家に閉じ込こもりになった。家の中のどの場所からも、徒歩七歩という通勤距離の書斎が、パパとママ二つの会社の仕事場になった。二人の会社とのテレビ会議が始まると、それが終わるまで、壁一つで仕切られた居間にいる小学生の孫達は、息を詰めるようにして時間を過ごす。
〈会社は交通費削減でハッピーだろうが、パパ、ママが、ちょっとでも喋ると、煩いと叱りつけるので、孫達の明るさが消え、縮こまってしまった。これはいかん〉
 Aさん夫妻は給食付きで孫たちを預かる祖父母学校を始めた。

 小学校からは、きめられた日時に保護者が出向き、教材を受け取り、説明を聞く事になっている。高学年の学童でも自分で教材を受け取ることは出来ない決まりだ。テレビ会議時は、孫たちを連れて二つの小学校に教材を受け取りに行くことが仕事になった。Aさんと同じように、学童が祖父母に伴われて教材を受取りに来ていた。娘達が、親の近くに住み仕事場も近いから、手助けしやすい環境だといえるが、管理職のシングルマザーは、低学年の一人娘を、家に閉じ込め仕事に行けないので、他県に住む両親に預け、学校教材は宅急便で送っていると言う。
 高齢でも知力、体力もあるAさんだ。家族の期待に十分応えられる人だが、さすがにあれもこれもは無理になってきた。孫達の世話に追われ、時間の余裕が無く家庭菜園が草ぼうぼうになってしまった。自慢の夏野菜が食べたい。胡瓜、茄子、トマトを栽培しようと草ぬきをはじめた。四人の孫達がAさんの野菜作りを手伝い漸くにして苗を植え終えた。

 祖父母達の静かな手助け、柔らかい気遣いは、今回、非常時をやり過ごすのに、大きな役割を果たしたと言える。私の周りには、働く世代の子育てを支援している高齢者が大勢いる。世の中は、前記の川柳のような流れになって来たが、こうした人達の祖父母力を見くびってはいけなと思うことも多い。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする