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世界史的な今   文科系

2018年09月16日 10時37分58秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 日米政治を筆頭として世界的にトランプ的ポピュリズム政治が出現して、世紀末狂気が演じられ始めています。世界の今を数十年単位で見た時、第1、2次世界大戦前と同じような要素が揃い過ぎているから、とても怖い。

①有効需要がない恐慌的世界。「99%と1%という格差」がその証拠であって、国家資金などで支えられた株式はバブルと言えます。
②「99%と1%」というのは、世界的な失業者、不安定労働者の大群。および、富の偏在による、凄まじい格差社会。
③個人も国も、死にものぐるいの競争。そこから、「法律違反すれすれ当たり前人間」たちが増えてきて、「むしろこちらが普通の人間だ」というような世界的な退廃現象。それがまた、政治を汚していくという悪循環。それでも日本は、先進国では珍しく犯罪が少なく、まだ安心できる国なのですが。

 こういう時に世界政治・経済に現れるのが保護主義的ブロック経済。たとえば7月7日の中日新聞経済欄で、寺島実郎がこんなことを述べています。
 見出しは「(米中貿易戦争は)長期的には中国利する」と。ただし、この記事内容がまた、日本にとっては恐怖です。
「米中が手打ちをして、日欧が取り残される事態もありうるから、要注意だ。つまり、アメリカについていくだけでは地獄もあり得る」と。

 売れるものがなかなか無いという実質的恐慌の下の「自由主義」経済世界では必ずブロック経済が現れるというのは、これまた世界史の常識。GDP1位と2位とが手を組み、輸出入を独占しあったら、他の特に先進国は一体どう立ち行くことができるのか? 過去には、こんな世界の中からこそ、日独全体主義国家が世界に押しつけた「八紘一宇」も「アーリア人による人類浄化」も生まれてきたのでした。人間は時に悪魔にもなれるし、事実なるということ。21世紀初めの新しい狂気世界政治はどんな形を取るのでしょう?
 寺島実郎はトランプではなくて、習近平がこの鍵を握ると述べています。
 ということをやっと思い知ったのか、安倍首相もとうとう中国に秋波を送り始めました。秋に首脳会談をしたいと必死の求愛行動に励んでいます。無理もありません。安倍が喧嘩ばかりしてきた中国に対して、日本の頭越しにトランプが手を差し伸べてみせたからです。はて、こんな安倍に遠慮して対中資本輸出をすっかり途絶えさせていたやの日本ですが、少しはこれを増やしてきたのでしょうか。

 ともあれさて、トランプ・アメリカの狂気をいくつかあげてみましょう。

 まずエルサレム首都化が、イスラム世界を敢えて逆なで強行するという意味で、最初の狂気。次いで、メキシコとの壁が、二番目。三つ目、この異常気象をさらに増やすように地球温暖化対策から降りて、四つ目、イランをもう一度「ならず者国家」に祭り上げ直したことも。五つには、貿易の保護主義から「WTO脱退表明?」にプラスして、六つ、「国連人権委員会からも脱退表明?」などは、国際経済史の苦い体験や、国連の歴史やへの冒涜というもの。

 こんなことが続けば、株価など世界的に実質どんどん下がっていくばかりです。ただし、昨今は株価なんてあってないようなもの。国や金持ちが、必死になって株価をつり上げ続けるのですが、こんな不景気はこう現れます。さらに世界の失業者が増え、正規労働者が減っていくという悪循環。その代わりに、国々がいがみ合って、軍事費だけが増えていくでしょう。

 ちなみに今のアメリカは、軍事費を増やせ増やせと世界各国に触れ回っています。これは、アメリカ国家がそのGDPの4倍という累積赤字を作ってしまい、すでにもう国内の武器をすら国庫では買えなくなったからです。この4倍という数字は隠されたものですが、アメリカ会計検査院・元院長のデイブ・ウオーカーが国の未払い支出などのすべてを含めた赤字として、2015年に公表したもの。自国で作りすぎてきた兵器を海外に売るべく、国自体が死の商人になったということです。そして何よりも、「こういう闘争世界が当たり前の、自然な人間、その社会なのだという思想」を振りまいていく狂気! ヒトラーと同じです。狂気の「アメリカ銃社会勢力」が、国内外にまでますます力を伸ばしているということでしょう。
 イラク戦争が嘘の理由をでっちあげて始まったことを僕らは忘れてはなりません。そして、我が日本政府も、この嘘の理由に従って安保条約をどんどん変えてきたことも忘れてはならないと思います。
コメント (6)
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