私の俳句の師匠の「遅足さん」が、自らの俳句ブログ「575の会」に渡辺白泉という俳人の句について書いていました。
戦争の迫りくる本質を言いきった優れた俳句について紹介しています。
皆さんにもぜひ読んでもらいたいと転載させてもらいました。
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戦争が廊下の奥に立っていた 渡辺白泉
NHKのなんだこりゃ俳句という番組の最高点の句です。
とても示唆に富んでいるので番組のなかのやりとりを紹介します。
☆ なんだこりゃ俳句というよりも、廊下の奥に立っていたのは、
なんだこりゃ?という俳句。
日本家屋、庭の見える廊下、取っ付きにはトイレが有るような家。
その我家の廊下の一番奥に得体の知れないモノが立っている。
それを何故、戦争と言ったのか?
これから戦争に向かう時代、戦争が迫っているような時代。
それまでは家の外にいたものが、我家の廊下にまで入ってきた。
ゲートルを巻いた足が見える。
怖くて前に進めない。うしろに戻ることも出来ない。
廊下の奥にいるものは、明日になると、
こっちへさらに近づいてくるかも知れない。
なにも言わずに立っている怖さ。
○ 戦前にもレジスタンス俳句はあったんだ。
○ 戦争とは、こうやって来るのか、という句。
◎ 作者の話では、立っていたのは憲兵、
場所は公会堂のような広い場所だったということ。
憲兵を戦争という大きなものに拡大したというか、
抽象化したところがスゴイ。
憲兵じゃ小さくなってしまう。
○ たった4文字を変えただけで、こんなにスゴイ句に。
○ 人が来る時は玄関からコンニチワとかいって入ってくる。
それが、もう家のなかに勝手に入っていた。怖い句。
○ 時代というものを詠んだメッセージ性のある句。
遅足の感想 俳句は読者がつくるものとも言いますが、
この句などは正に読者の読みがスゴイ。
昭和14年、渡辺白泉らの新興俳句作家は、「京大俳句」に
戦争を詠んだ句を発表。特高から監視される。
昭和15年、治安維持法違反で監獄へ。
俳句も自由に詠めない時代があった。
戦争の迫りくる本質を言いきった優れた俳句について紹介しています。
皆さんにもぜひ読んでもらいたいと転載させてもらいました。
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戦争が廊下の奥に立っていた 渡辺白泉
NHKのなんだこりゃ俳句という番組の最高点の句です。
とても示唆に富んでいるので番組のなかのやりとりを紹介します。
☆ なんだこりゃ俳句というよりも、廊下の奥に立っていたのは、
なんだこりゃ?という俳句。
日本家屋、庭の見える廊下、取っ付きにはトイレが有るような家。
その我家の廊下の一番奥に得体の知れないモノが立っている。
それを何故、戦争と言ったのか?
これから戦争に向かう時代、戦争が迫っているような時代。
それまでは家の外にいたものが、我家の廊下にまで入ってきた。
ゲートルを巻いた足が見える。
怖くて前に進めない。うしろに戻ることも出来ない。
廊下の奥にいるものは、明日になると、
こっちへさらに近づいてくるかも知れない。
なにも言わずに立っている怖さ。
○ 戦前にもレジスタンス俳句はあったんだ。
○ 戦争とは、こうやって来るのか、という句。
◎ 作者の話では、立っていたのは憲兵、
場所は公会堂のような広い場所だったということ。
憲兵を戦争という大きなものに拡大したというか、
抽象化したところがスゴイ。
憲兵じゃ小さくなってしまう。
○ たった4文字を変えただけで、こんなにスゴイ句に。
○ 人が来る時は玄関からコンニチワとかいって入ってくる。
それが、もう家のなかに勝手に入っていた。怖い句。
○ 時代というものを詠んだメッセージ性のある句。
遅足の感想 俳句は読者がつくるものとも言いますが、
この句などは正に読者の読みがスゴイ。
昭和14年、渡辺白泉らの新興俳句作家は、「京大俳句」に
戦争を詠んだ句を発表。特高から監視される。
昭和15年、治安維持法違反で監獄へ。
俳句も自由に詠めない時代があった。