九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

9条ゴムバンド説に質問です。  楽石

2007年05月21日 19時19分49秒 | Weblog
9条をゴムバンドに例えた意見がありました。

9条の縛り効果は、9条ゴムバンドがいくら伸びても有効です。
いくら伸びてもバンドはバンド。
事を荒立てない、建前と本音でしらをきる。

これって、余りに切なくありません?
子供たちに胸を張っていえます?

ゴムバンドが千切れないように、どうするのか?
そこを説明しないと・・・・

アメリカとの軍事同盟は深まっていきますが、
それだけが選択肢じゃないと考えないと。
この行き止まりから出られないのでは?
(朝日新聞のアメリカ支局なども、もう安保条約なしの日本は
考えられないというような意見のようですが。)



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この本、是非読んで!  文科系

2007年05月21日 13時09分33秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
この著作を読むとこんなことが分かります。僕自身の自戒をも込めて以下を訴えるものです。

現在の日本政治に対してこういう批判は常に聞いてきました。
「元々サッチャー、レーガンに端を発する新自由主義経済なのだし、アメリカ格差社会を追いかけてきたのだから、日本は悪いに決まっている」
「グローバリズムの下、小泉の構造改革、規制緩和。さらに悪化は当然でしょう。何をいまさら」
そしてこう語る人もここの読者には存在するかも知れません。
「資本主義ってそんなもの。だから我々は厳しく批判してきたのに、やっと分かったの?」
さて、これらの言葉がどれだけ皮相で、「日本の現実を実は美化している」だけのものであるかを、この本は教えてくれます。何か抽象的な言葉に置き換えて批判した気になるのとこの本のようなやり方とは、万人に対する説得力という点で全く違うということです。
日本が先進国の中で最悪クラスの、最新の大事な数字をふんだんに上げている。抽象的な言葉による批判ならば、その言葉の理解も学識の程度によりぼんやりとするし、それへの反対とか賛成とかに意見も分かれるでしょう。が、重要事項での最新の最悪数字には解釈の余地がない。しかもそれが、予想以上に本当に悪い。

例えば、「公的教育支出の各国GDP比較で、日本はアメリカよりこれだけ悪く、最悪のギリシャに近い」とOECD(経済協力開発機構)調査の各国数字を上げて語る。これは、近代国家の中では「機会の不公平」が最も酷く、貧乏人に最もチャンスが少ない国ということのはずです。
かくて、身近な所でも次のように「貧富の世襲、階層固定」現象が起こる理由が、最も深く分かる。僕の連れ合い(母子家庭、5人兄弟姉妹の長女)の側の甥姪はニート、フリーターも多く、適齢期以上6人全員未婚であり、僕の方(両親とも全国区の最難関大学出。父は明治生まれの大学院卒相当で、兄弟姉妹4人の次男)の甥姪は国公立大学大学院卒とか医者2人とかで、既婚7割。うち、女にも経済力があるから女2人を含めて離婚が3人。なお、僕の父母も僕の連れ合いも、田舎の貧しい境遇から自分で最高学歴まではい上がった人です。こういう人はもう、なかなか出にくくなっているはず。これが「階層固定」、「貧富の世襲」ということ。

同じくOECD国際比較で「税と社会保障による再分配効果ジニ係数(本書に説明がついています)では、日本の倍以上がイタリア、オーストラリア、オランダなど無数にあり、アメリカでさえ日本の1・5倍ほど」とこう語れば、日本の再チャレンジなどのセイフティーネットが全く駄目なのは自明。つまり、貧者が極端に放置されているということです。

また、時間当たり最低賃金がこれほど低く、最低賃金のフルタイマー賃金平均への比率はアメリカはおろか、スペインよりも悪く、最低賃金以下の労働者比率はフランスに次いで最悪(フランスは多分、例の「移民問題」)といえば、「結果の不平等」がこの上なく放置された国ということです。
(陰の声です。ちなみに、なのに昨20日の最低賃金をめぐる毎日新聞のある記事には驚きました。「内閣府規制改革会議の意見書で、最低賃金アップには反対方向」なのだそうです。その「理屈」がふるっている。平たく言えば「最低賃金アップや労働時間上限規制をやると、最も無能な者を経営者が雇いたがらなくなる。無能な者に門戸を開くために最低賃金は上げず、際限なく働ける方がよい」ですって?この理屈って理解できます?だれが言い出すのか、いやはや、なんとも!!小泉が、こんな理屈ばっか真に受けて頑張った成果こそ、この本で表現された実態ということなのでしょうね。)


みなさん、どうかこの本を読んでみてください。700円。多少苦労はしても、読みがいがある本で、理解もできると思います。
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「イラクひも付きNGOの現実。」   janjanのインタビュー記事より

2007年05月21日 11時51分28秒 | Weblog
NGO「日本イラク医療支援ネットワーク」(JIM-NET)事務局長・佐藤真紀氏に聞いた。                                          「 巨大化するNGO 」

 ――いまNGO、市民の活動といったものはどういう方向に行こうとしていると思われますか?抱えている課題というのは何ですか?

 今、すごく見えにくくなっていると思うんですよ、例えば、1990年代の初め頃に、郵政省が「国際ボランティア貯金」というのを作った。小さな団体でもお金が取りやすくなったんですよね。それで現場に人を送ってプロジェクトが出来るっていうので、それをきっかけに現場に入った団体というのは結構多かったんですね。お金がうまくNGOに流れて、現場に行くといろんなものが見えてくるから、新しい発見があっていい時代でした。しかも草の根の範囲を超えないレベルでした。ところが、今回のイラク戦争は、巨大な政府資金がNGOに流れました。数個のNGOに2~3年で30億円というから、すごい金額です。

 例えば、そのODAの場合、無償と有償がありますよね。無償の緊急支援みたなものは、だいたい規模がでかくなると紐つきで日本の商社なんかもいっしょにやることが多いんですけれど。それが今回はもう、イラクは危ないからそういう日本の商社はほとんど入って行かない。その代わりにNGOに仕事がまわって来た。だからもうなんていうのかな、草の根的なボランティアっていうレベルじゃなく、セキュリティ管理もきちんとお金かけてやってくださいと。もしかしたら死ぬかもしれないけど、ちゃんとやっていただいてこれだけお金を出しますよ、みたいなビジネスの話でしょうね。

 例えばクリニックや学校を作るにしても、1個作ってそれを一生懸命十年もかけて医者を送ったり子どもたちと交流する、みたいなのがNGOのイメージですよね。でもイラクの場合はもう壊してしまったわけですよ、日本も協力して、アメリカとかがね。それを何個作れるか、みたいなもので、何十個つくったとかそういう話になってくると、もう大きく今までのNGOとは違うということになりますよね。

 そういった仕事も必要なわけですよ。壊しちゃったんだから、誰かが作んなきゃいけないわけですからね。だからNGOが作る場合もあるだろうし、ゼネコンが作る場合もあるでしょうし、軍がね、全部壊して全部作ってしまう。有償でやろうとしている。お金を貸してあげるのが援助なんでしょうか?

 やっぱり、ちょっと前までは、「つながり」が大切だった。なぜその国に関わるのか、っていうことです。日本じゃないところで活動するのは、やっぱり、大きな壁があるわけだし、それを乗り越えてまですることのこだわりがあります。その国の人と苦楽を共にする覚悟というか、「つながり」が大切です。でもプロフェッショナルになって巨大化してしまうと、なかなかそういうものが見えなくて、しかも皆さん一人ずつが、そのお金を払ってそこに参加して作っていくっていうものとは違って、政府の政策でぽんとお金がおりてみたいになってしまうと、なかなか顔が見えにくくなってくるでしょうね。

 NGOが巨大化してしまったので、今度はその市民が参加するスペースというのがなかなか見えにくくなってしまった。結果としてNGOを中心に盛り上がってきた市民運動というのを白けさせてしまった、っていうのはあるかもしれませんね。

 10年前とかのNGOは面白かったと思います。例えばJVC(日本国際ボランティアセンター)とかを見ていると、次何やるのかなとかね。いきなり(事務局長の)清水(俊弘)さんなんかが飛び出して地雷廃絶とかやるわけでしょ。

 それでほんとうに国際条約が出来たりとか、流れが出来てくる。だから面白くって参加するわけですよ。ここにいればもしかしたらイラク戦争を止めることができるんじゃないか、とかね。そういうNGOが社会を変えるというか、作っていくんだというような興奮と実感がありました。

 ――10年前はそうだったのが、それが変わったのはいつごろからですか?

 イラク戦争は、大きかったでしょう。二つに分かれた。戦争に反対の声をあげるか、黙っているか。そして、政府も今まではあんまりNGOの活動にはお金を出しても干渉はしてこなかったんです。補助金とかそれくらいの額だったし。でも、イラクは違った。巨額のお金が流れNGOも振り回されてしまった。イラクはそれで、プラットホーム以外のNGOはほとんど入っていかない。活動する団体数がとても少なかったっていうね。なぜか知らないけれど。一方で、個人のボランティアみたいなものは元気で入って行くわけじゃないですか。「人間の盾」とかもあったし。

 でもそれは組織論が全くないから、一発で終わっちゃう。その後どうするのか、みたいなところもなくなって、ちりぢりばらばらになっていく。今まさにその時期に来ているんですね。

 ――二極化したということ?

 二極化というよりも、なんか全体的にどうでしょうね。トーンダウンしてしまっている。大きくやっちゃったら、組織を維持するのが大変だけど、市民は離れていく。だから、あんまりNGOっていうのはでかくならなくて、小さいものを沢山広げておいて誰でもどこかに気軽にアクセスできる。誰かどっかの団体の会員をやってますよ、みたいなね。一極集中しないで、そういうほんとうに広い状況を作っておくということが、健全のような気がしますけどね。

 それこそ、でかくなるってことはずっとでかくしていかなきゃいけないわけですから、企業が勝ち残っていく論理と同じことですよね。すごくそれって大変なことだし、例えば広報戦略にしてみても新聞広告が打てるところとそうじゃないところとはっきり分かれちゃうじゃないですか。新聞に広告出せるというのは、よっぽどじゃないと回収できないですからね。

 ――そういう中で佐藤さんがやっておられる活動というのは、一人一人を見ようという方向に見えるんですけど。

 ええ、そこがやっぱ大事だと思うんですね。じゃあ、やってることは何かっていうと、薬とかを支援するにしてもね、去年・昨年度は、年間で5000万円近い薬を送ったわけです。規模はかなりでかいわけですよね。じゃあ、それだけでいいのかというと、やっぱりそれは僕たち、皆さんから民間で集めているわけですから、顔の見えるところ、それが例えばチョコレートを買ってもらったにしてもね、500円が……それがもうほんとうに薬に変わって一人の命を助けるんですよということ。つながっているっていうことをしっかりと伝えないとお金も集まんないですからね。そういった意味ではほんとうに一人一人の子どもとつながっていくっていう、そういうやり方は大事だと思いますよね。

 今なかなかイラクに入れないじゃないですか。ほんとうはね、日本人のボランティアが行きました、とかっていうと話が分かり易いんですけど、そうじゃないところで、じゃあローカル・スタッフのイブラヒムが、どれだけ子どもたちに接して切実な情報を上げてくれるかっていうところが重要です。僕たちはその情報ひとつひとつをさらに吟味して、もうちょっとこういうの教えてほしいとかっていうことをイブラヒムに投げて、それで彼がまた投げ返してくれるっていう、そういうやりとりの中で生まれてくるものって大きいですよね。
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我々だけが正義の味方ではない。    まもる

2007年05月21日 11時27分16秒 | Weblog
「反対意見にも耳を傾けてほしい」
 無職  31 (東京都多摩市)

 先日、ある私鉄の駅前広場で、憲法9条改正についての街頭アンケートに声を掛けられた。急ぎの用事もなかったので、丸いシールを受け取って、真ん中で区切られたボードに立ち、しばし考えてから賛成の側にシールを張りました。
 すると声を掛けてきた女性が「ああ、戦争がしたいんですね」と言い放ちました。あぜんとしていると、1枚のビラを押し付け「これを読んでしっかり勉強してください」と去っていきました。私は決していいかげんな気持ちで賛成にシールを張ったのではない。日ごろから関心を持ち、考えた結論が「現状との矛盾を解決するために若干の修正は必要」だったのだ。戦争などしたいわけがない。
 自分の正しさを信じるのはいいが、対立意見にも耳を傾ける余裕を持ってほしい。平和の敵と断定する前に、「なぜ賛成なのだ?」と一言聞いてほしかった。

(5月20日付け 毎日新聞「みんなの広場」より)


たいへん貴重なご意見とおもい、全文を転載しました。
ややもすると、このような対応になりがちな私も、
これからは異なる意見にも耳を傾ける余裕をもちたいと思います。
コメント (2)
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