九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

NHK「硫黄島玉砕の記録」に拍手。終戦記念企画番組に期待。

2006年08月09日 23時46分52秒 | Weblog
終戦記念日も近づいて、特集番組があちこちの放送局で放映されています。
その中でもNHKの番組が光っているような気がします。

 まず 先日の「硫黄島玉砕の記録」はこぶしを握りながら見ました。天皇のため国家のため島を一秒でも長く死守せよの命令に命をけずりながら耐える兵士。   渇きと餓えに耐え、高温と暗黒の壕の中の地獄の苦しみ、死体となり腐ちかけた戦友の下に息をひそめて敵に対峙する兵士。苦しみから解き放たれる為に死ぬことさえ許されない少年兵。
 二万人の玉砕兵の中から奇跡的に生き残った六十余名の生還兵の語る地獄の記憶。それは私の想像を絶するものでした。

 まずは放映したNHKの勇気と見識に敬意を表します。

 放送後の番組紹介によればこの後も次の番組が放映されるそうです。

  8月11日金 10:00から・・満蒙開拓団はこうして送り出された

  8月13日日 9:00から・・・日中戦争・なぜ日中戦争は拡大したのか

  8月14日月 10:00から・・日中は歴史にどう向き合えばいいのか

 また視聴者がメールで参加する番組「アジアの中の日本・・もう一度話そう」
も8月15日に企画されています。メールで下記の内容で送信するページが開かれています。わたしも是非送信したいと思っています

 内容 ・中韓とどう向き合う  ・首相の靖国参拝についてどう思う
    ・北朝鮮にどう対処する

 皆さんも是非 公共放送のNHKに意見を寄せられてはどうでしょうか。

 またこのほかBSなどでもよい企画があるようです。
 今年のNKKは少し変わってきたように思います。応援したくなりそうです。

          まもる        
コメント (7)
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民主主義について、その歴史的変遷

2006年08月09日 14時22分05秒 | Weblog
例えば動物という自然科学の概念は当然、生物学の発展によって「中身」が変わっていく。細胞学や進化学などの発展を関連させて考えてみれば分かることだ。民主主義という社会科学の概念も同じ事だろう。つまり、学問というものの全体的発展によって、過去の意味を踏まえつつ、概念はどんどん新しい様相を呈していく。
してみればある概念を語る時、過去の一国の意味に固執するのも、逆にある概念が出現して以来「全時代を通じたその共通の中身」だけに拘るというのも、愚かなことと言って良い。この後者は例えば、動物を文字通り「生物で動くもの」程度に定義するのと同じ事だろう。原始的で、感覚的な定義というやつである。これでは、オジギソウという植物はちょっと触ると動くし、ひまわりは太陽目指して動くから、これらも動物ということになりかねない。時代を通じたある概念の共通の中身なんてこんな程度の不正確なものだろう。
使用概念がいい加減な思考、文章は、当然いい加減な内容になる。つまり、厳密なで体系的な概念を使ってこそ、厳密で豊富で役にも立つという思考が討論できる。そういう人間の思考の促進に役立たない概念使いはなるべく避けようではないか。

さて、民主主義である。選挙のことではない。それはほんの一部分だ。ましてや、ギリシャの選挙、例えばオストラキスモスという、暴君に対する「陶片追放」の選挙制度を現代の民主主義と同一視するなどは、論外の話だ。
現代において最も広く世界に影響を及ぼしている概念としての民主主義を語る場合、最低以下のような中身、「内包」を今後のために、共通理解にしておきたい。
現代民主主義に至るまでの対概念はこれくらいあるだろう。神の代理人による政治、貴族政治、君主政治、啓蒙君主政治、立憲君主政治などなど。そして、これらに対抗しつつ生き続けて現代に至った民主主義とは、最低こういう内包があるはずだ。なによりも「自由、平等、博愛」である。フランス革命のスローガンで、これらの背景に「人権」という考え方がある。一言で言えば、人間1人1人が同じように大切だということ。私が大切ならば、同じように貴方も、彼もみんな大切。同じように自由に幸せを求めていく存在として愛し合おうと。こういう思想ではないか。こういう思想から政治を考えた場合に民主主義政治が現れ、普通選挙が出てきたと、そういうことではないか。

さて、誤解がないように断っておくが、僕は今、こういう思想を皆が持てと言っているのではない。イスラム政治は、アッラーとの関係、女性のとらえ方など、明らかにちょっと違うだろう。最近日本だけでちょっと流行の「日本大好き思想」も、天皇も人権の主と僕のように見たらちょっと違うのではないか。「これは人間主義。人間主義ではもう不十分」とは、最近のエコロジストでも言いそうなことだ。そして、これらの方々がこういう思想を持っているということを僕としても否定などできるわけはない。だからこれらの人々と対話をする場合こういう民主主義とここが違う、ここは同じと確認しながら進みたいということになる。

なおまた、もう一つ断っておくことがある。「自由、平等、博愛」は実現したものでもないし、主張してきた人がこの点において言行一致してきたというのでもない。また、本気で叫んでいるか否かも、当然別の問題だ。ましてや、本気のつもりでも彼の行動上の実際は違うなど、ジョージ・ブッシュのように、そんな人種はいくらでもいる。これらは全て、近代民主主義思想の規定とは別の問題である。そこをごっちゃにしないこと、きとんとした討論のためには大切なことだと思う。
コメント (8)
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