九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

戦争は減らせるのではないかー保守好み、鷹子さんへ(その3)   文科系

2006年04月25日 20時44分49秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
「僕の9条論」の再提示

こうして戦争を減らす努力は決して無駄なものではないとぐらいは言えるようになったのではないでしょうか。減ってきた理由の成長を図りながら、目前の戦争を止める努力をしつつ、国連などにその知恵を蓄積していきたいなどと思うものです。

さて、以上の考え方を踏まえて、3月12日に書いた「僕の9条論」の一部を以下のように書き直すことにしました。
第1に、「9条は、遠くない将来において実現する方向で堅持。これと自衛隊との矛盾は、自衛隊縮小・解散の方向で解消していく。これを、以下2、3の実践の成果を確認しつつ、それに呼応して進めていく」
自衛隊について 前回は「解散」とだけ書きましたが、「解散の方向」と変えさせていただきました。討論の中から、他国の「衆愚政治」の可能性、独裁国家の存在への警戒感が僕の中で増したということです。それでも僕個人は、日本にどこかの国が実際に戦争をしかけるということはないと考えています。ただそれをストレートに出したのでは政策にはなりえないと考えたということです。
第2に、「平和への力を世界に作っていく。イラク戦争前にも見られたような戦争回避への世界の努力の継承、発展の先頭に立つ」
イラク戦争は国連憲章違反でした。それだけ各国が努力したということと、アメリカが強行したということとが同時に示されています。その教訓が「イラン戦争」に生かされていることも、今見受けられます。当面はEUなどを中心にこういう努力は大きな蓄積を作っていくことでしょう。9条を持っている日本は本来ならその先頭に立つべきだったのではないでしょうか。
第3に、「日本の国連活動、その平和活動を抜本的に改善する」
中身としては、安保条約廃棄、9条堅持・実現方向の再表明、戦争の防止努力とその蓄積などでしょうか。この点に関わって国連で日本が持っている巨大な力を確認しておきたいと思います。
国連分担金は20%ほどでアメリカとほとんど変わらずダントツの2番目、決定的な影響力を持っています。ただし意識的と思われる酷い滞納続きですので改善の必要があります。イラク戦争時の03年などは、規則で2月までに払うのが望ましいとされながら翌年の3月完納、実に14ヶ月遅れでした。この滞納問題についてはこういう著述もあります。
「日本は期日中に分担金を完納することはなく、90年代以降で見ると平均して6ヶ月半滞納している。米国を除くと先進国の中では群れを抜いて遅い」
「翌92年から97年までは完納時期が早まった。(中略)政治的合理性から考えれば(中略)社会党や新党さきがけとの連立内閣または閣外協力とほぼ時期が重なっているためだろう。(中略)しかし自社さの協力関係は98年6月に崩壊する。そしてこれと同時に、早期完納(それでも数ヶ月遅れているが)は終わりを告げ、完納月は9月に戻った」(以上、集英社新書、河辺一郎「日本の外交は国民に何を隠しているのか」から)
予算決定については86年より全会一致に変わっていて、国連財政によく反対する日本には拒否権が与えられたに等しくなっています。
安保理非常任理事国としての選出頻度・発言機会もやはりダントツです。ちなみにこの2位はブラジルです。
国連人事にも多くの日本官僚が派遣されています。
国連に占める日本のこれらの力が現在は国民に全く見えていず、全く生かされているとは思えません。国民がこの力を自覚すれば、世界平和のためにおおいに生かすことができるはずです。一時外務省、各国駐在日本大使などの腐敗・堕落が騒がれ続けて、「伏魔殿」などと言われたことがありますが、言い換えれば改善の余地が大きいということです。
以上は、日本が国連でかなりのことができると確信できるということではないでしょうか。

この間のお二人との討論から、現在の私は以上のように考えています。いろいろ有り難うございました。今後もよろしくお願いします。
                              (終わりです)

                            06年4月25日
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする