海側生活

「今さら」ではなく「今から」

食卓の風景

2010年02月23日 | ちょっと一言

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二月も一週間をきった、ある日の午後、横須賀・観音崎の海辺のホテルにランチバイキングに行った。

多くの料理の中から自分に合うものだけを選んで食べられる、このスタイルは好きだ。それに高さが五メートルは有るレストランの一面のガラス窓越しに、浦賀水道を行き来する大型船を見ながらの食事は爽快だ。

魚も野菜も地産地消メニューが中心で、フレンチから和食まで揃っている、デザートに果物が少ないのが難点だが。
平日のせいかやはり圧倒的に女性が多い。30~40歳代の女性だけのグループ、30歳代女性の子供連れグループ、その他熟年夫婦、まれにデートランチと思しきカップル等。
この中に交じって食事を楽しみながら眺めていた。自分は幼い時、母から礼儀の躾を厳しく受けた記憶がある。

食べたり飲んだりの本能的な事は、たとえエチケットを心得ていても、つい地が出てしまう。その人の育ちや暮らし方、日常の癖までも出てしまう。友人とテーブルを囲むと大人も子供も寛いだ気分になるのだろう。確かに食べ方を見てその家族がわかる気がした。肩肘付いてフォークを使う、棒を握るような箸の持ち方、食べものをこね回す、小指の爪で歯をせせる。食べ去った後の食べ残しの凄さ----。

レッキとしたホテルのレストランが、友人との団欒の場になるのは微笑ましいが、せめて大勢の食事の場では、自らのマナーを見直すとか親子の社会的訓練の場にしても良いのではないか。

熟年夫婦はひっそりとしていた。食欲が細るとエチケットが戻ってくる。

二月は、一月に較べたった三日短いだけの月なのに、毎年あっけなく過ぎていく。