まず最初に向かったのが西宮家。だあれも客が居なかった。閑~散~ん。
奥にあぐらをかいて作業中の男性がひとり。この方は、突然行っても必ず仕事をしている。もしや朝から晩まで、わらじを編んでいるのか。私が入った時は、かならず仕事をしている。
ひな人形はもちろんだが、つるし雛が、すだれのように飾ってあって。その奥には、鮮やかな色の着物が目に入る。
二階の梁は目の前にあるので、太さにはビックリする。
友人にもらった樺細工のメガネスタンドと似たものを見つけた。
八角形だった。ボクのは六角形。ただこれは景色に奥行きが無かった。それにくすんで、表面が光ってない。店の方と雑談した。持ってもいいですか。こうやって、手垢を付けて、たまに磨いておかないとね。
さくらぎで蕎麦を食って、もう1軒角館桜皮細工センターの蔵、たてつ家を覗くと、若奥様が立派なテレビカメラを持った人と話をしていた。あー、夕方6時のテレビ覧にあったな、角館ひなまつり。それか~。
カメラマンが、気配を消すのが、とてもうまい。ひな壇を前に角館美人の若奥様が、やけに丁寧に説明してくだはるなあと、感心しながら話を聞いていると、暗い土間の正面からカメラが狙っているのだった。
もしテレビで見かけたら、思い出して下さい。こんな会話をしていました。 この押絵雛でございますけど。穂庵の原画がこれでございまして。
これに絵師が色を付けましたので御座います。えっ、あの平福百穂の父の穂庵が? これはお雛様より貴重な押絵雛で御座いますことよ。
てなもんでございます。ずっと正面で、カメラマンが黒子のように気配を消していました。