棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

真昼間の風呂

2016-03-26 18:00:48 | 山郷の暮し
散歩から帰り玄関の鏡を観ると、つやのない肌に白い無精ひげが伸びたオッチャンがいる。
無理もない、喉がヒリヒリし腰が曲がらないほど痛む上に、なんとなく熱っぽいので
4日ほど風呂に入っていなかった。
午前中の風の冷たさもおさまったので、いつも行く浅間温泉以上の熱い風呂 (誰も入れまい)
にし、グットこらえて入る。
まーー体にはよくないのかもしれないが、スカッとして気持ちがいい。

春の光が浴槽に満ちる。
フットと思い出したのが、いつも行く浅間温泉大衆浴場の隣にある八百屋のオッチャンのことだ。
「オラ‐、隣に風呂があっても真昼間に入ったことなんかネージ。」と。
私と同年だという彼は、小さいころから旅館に野菜を届ける仕事をしてきたという。
働き働き、それなりのマーケットにまで拡張してきたが、
浅間温泉自体が20年ほど前から斜陽化し、景気の落ち込みはせっかくのマーケット
まで閉鎖をすることになってしまった。
そして・・・今は昔のような小さな八百屋さんである。
ナニカものすごく悲しい話だと心に焼き付き、今日突然思い出した。
忘れないうちにと、汗を拭きつつ記す。。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿