棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

64-珍訳源氏-善き世界

2009-08-23 09:18:38 | 物語・絵本・童話
栄枯盛衰とはよくいったもの。
権力・財力などは誰でもが欲するものですが、其れを否定しきった生き方は、なかなかできるものではありません。
私の生きた時代はさらに病魔との闘いでした。医療などといえる代物ではなく、ひたすら神仏に祈るのが唯一の救いでした。
それ故に西方に浄土があり、極楽世界に生まれ変われることが最大の願いでもあったのです。
幸い私は極楽浄土に住むことが出来、皆様方の娑婆世界を拝見しています。
皆様方の世界も大変ですネーー。根っこにアル悩みは私たちの時代と大して変わっていないように感じます。

仏教がおしめしている「我欲」を棄て、慈悲の心を持て。人々がいたわりあう世の中こそ仏国土だとおっしゃっておられます。
光源氏は喜怒哀楽の人間模様を実体験され、仏の慈悲の心こそ善き治世ができると確信し、其れまでになかった平安な時代が幕開けしたのです。
源氏物語はこれから更に人間関係が複雑になります。
今までの登場人物がベースになっておりますから、じっくりと読み直していただければ幸いです。それでは有名な「明石の巻」に入りましょう。


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