棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

南部町の火祭り・・盂蘭盆会

2017-08-16 17:58:02 | 山郷の暮し
小雨降りうすら寒くさえあるお盆の最終日になっています。
昨夜は山梨県南部町の火祭りの見学に行ってきました。
南部町は甲府市より富士川に沿って、ほぼ一時間半ほど清水市に向う県境に近いところ。
以前にこの祭りをTVで視聴してより気になっていた催しで、甲府在住の友に話したところ、
一度見たことがあり、厳かな雰囲気に心残るものだった。と言うことで彼の案内で出かけました。
残念ながら雨降りで、足元はグチャグチャになってしまいましたが、いつしか気にもせずに河川敷を歩き回りました。
では、この祭りの概要をパンフレットから抜粋します。

 火祭りの由来
起源は定かではないが、江戸時代の初期に富士川の改修以後、舟運が盛んになった元禄ころからと推定。
仏教の盂蘭盆会と習合し、盆の送り火や川施餓鬼として受けつながれてきたものと思われる。
かつて富士川下流域全域で行なわれていたが、今は南部の火祭りだけが規模を拡大して伝承されている。


 投松明
10数mの竿先にのせた籠をめがけ、火をつけた松明をグルグル回して投げ入れる。
いくつもの火の輪が重なり見え、幽玄な世界を創り上げる。
  これは見なかった。まことに残念だった。
  灯篭流し
僧侶の読経により灯篭流しが行なわれる。
  これもは場所がわからず見損なった。

 大松明(7時45分点火)これが本命のもので、見た感想を書きます。

町内外の各寺から集められた塔婆を、高さ15メートル近く円錐形に積み上げたもの。パンフによると約3万本
この大松明を中心に高さ10メートルほどの同型の松明が108つ延々と並んでいる。
読経とともに大松明に点火され、燃え上がるに従い次々と小さな松明が点火され、フット我に返れば富士川の河川敷に
長い火の列が生まれていた。
パチパチとはぜる火の粉が真っ暗な空に舞い上がり、降る雨を赤く輝やかせた。


河川敷に流れていた童謡は、この火祭りを歌ったもののようで、なんとも言いがたいムードをつくりあげていた。
CDがあると思うので手に入れたいほどだ。

火の勢いが増すと、その熱気を感じるほどで、堤防には見学者の傘の波がほんのりと照らされていた。
ドドトーーンと花火が打ち上げられ、火祭りは一層盛り上がったが正直 ついで のように見えた。
主役は川辺に燃える108つの松明で、まさに幽玄という世界であった。


初めての見学でかってが解らない上に、雨降りもあり心残りはあったが最終前に帰路に着く。
なにか久々にすばらしい盂蘭盆会を体験した思いだった。

来年は6時には待機し、通しで観るぞ・・・。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿