棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

長らくさぼっていました--模写

2019-12-12 10:52:27 | 山郷の暮し
先日3年ぶりに友と大酒を飲んだ。
とりとめのない話の中でブログの投稿がないので心配をしていた、というのであった。
その彼も、メールなどめったによこさない不精加減は私と同じこと。
しかし、気を付けてくれている友がいると思うと嬉しくなってしまった。
何もしていなかったわけでもなく、それなりに新作に取り組んでいたが、年賀状と同じでブログがめんどくさくなっていたのである。
これは老化現象かもしれぬ。
ということで、目新しい制作で、明治41年作 明治の少女 模写の取り組みをお話しいたします。

暇つぶしにヤフオクを特に目的のものもなく検索していると、自然に絵画になってしまった。
超有名な物故画家の作品が「本当かッ。」と思うような値段で落札されていたりする。真贋の確かめようもないのだが、明らかに偽物または研究のために模写をされたものなどがあったりて
面白い。なかにわが師の作品が往年と一桁違いの安値であったりする。なんだか物凄くがっかりした気分になってしまった。
検索をしているうちに明治晩年の少女の絵があった。
作者は「すさび良一」とあり全く未知の画家ではあるが「いいなーー」と感じた。
全く知らない名前で検索したが不明。「すさび」とは遊びという意味の古語で何とも粋な名前をつけたものだ。

明治・大正時代のポスターやイラスト的な作風であるが、経年からくるひび割れや黄変は当然だがわたくしの好きな赤系の色合いが誠に良い。
この明治の少女の絵も当初は私のみで、注目もされまいと思っていたが、最終日にはぽつぽつと現れたのである。
欲しいと思ってもイクラでもいいというわけにもいかず、上限を決めて夜中の10時頃まで頑張る。
入札者の対抗馬が現れると「欲しいなーー」程度の思いは「」どうしても落とすぞッ」と決意に代わるものだ。
オークションの体験者は誰しもが自分が高揚してゆくを感じるものですが、楽しいひと時でもあるし後から馬鹿をしたと思うこともしばしある。

予算より安く競り勝つことができ、その夜は再び晩酌を始めた。

オークション購入は一種の賭けみたいなもので、品物が届いてがっかりすることがあったりする。
何よりも事前にしっかりとチェックしなくてはならないのが送料だ。
中には頭にくるような送料だったりするので落札前にチェックをしなくてはならないが、絵画となるとべらぽーに高くなってしまうので当方の要望をメール。
幸いに出品者も了承をしてくれ、金のかからない梱包で送られてきた。
オークションで日本人画家の作品を購入したのは初めてで、ワクワクしながら開梱した。
現物を見た瞬間 [この一瞬が肝要で全てが決まってしまうものだ] 明治の可憐な少女に行き会った気がした。
そして、この作品を模写してみようと思い立った。

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