棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

パスポートは拳銃の下

2008-05-17 06:27:21 | 海外紀行文
森の中の製材所は、外人立ち入り許可が必要な地域。
工場長さんは必要ないといってくれたが、夜、買出しに行くトラックで、一時間ほどかかる開拓村にある警察所にいく。
蛍光灯がともる警察署には、Tシャッツ姿の若者がボーとしている。
我々の一行にギョッとしたようで、ガイドのアムラム君が説明。
ボスを呼んでくるとでていき、現れたパジャマ姿の50代の男。こいつは難癖つけるナ。と直感。
アムラム君が「スマイル・スマイル」としきりに言う。
大将は私のパスポートと、観光省推薦の手紙をみているが、思いは別なことがありありと。
発電機の燃料切れか、蛍光灯がチラチラしだすと、大将は腰から拳銃を抜き、パスポートと手紙におく。

大将はアムラム君を別室によび、なにやら・・。
ローソクに照らされた拳銃は、気分がよくない。
3万Rp(1500円)よこせときた。とんでもない。「NO  NO」と指1本たてたが、2万Rpで話がついた。
なんのことはない、こずかいをプレゼント、しにきたようなものだった。

警察所といっても自転車が2台では、ものすごい泥道では用をなさないであろう。
「あいつらジャワ人はワルイヤツらだ。ポリスは給料が安いから、金をたかることしか考えていない」と、アムラム君。

帰路、切り開かれた開拓村の空は、星が足元から沸きあがり、そのすごさに、今も忘れられない星空だった。
写真は移住地(新しい村)でのダヤック族のこどもたち。腰掛けているのは製作中のトーテンポール

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