棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

カリマンタン-消えた熱帯雨林

2008-05-12 07:36:51 | 海外紀行文
ワハウ村でお世話になった家は、中華系の大農園主。
日本製の大型TVやクーラーなどなど、砂埃のかむった乗用車と、かなりの経済力。
よく、電気のあることが文明の基準と思われますが、いまや発電機があり、どこでもOKだ。
TVはもちろん衛星で、日本の番組も見れた。
ご主人は実に働き者で、一週間の滞在で二度しかあわなかった。
私たちは息子の運転で、ピカピカなトヨタの4Wで、一帯を探索した。

大農園は森林を伐採の跡地を、様々な地域から入植した開拓地だ。
ほとんどが身ひとつで来た人たちは、思うように収穫が出来ず、借金暮らし。
挙句が、華僑系や金持ちに土地を売ることになる。

森林開発は人々のためといっても、簡単に言ってしまえば、そんな図式がみられる。
インドネシアの熱帯雨林開発の裏を、様々なところで目撃したが・・・。

ワハウ川・テレン川・ペサップ川流域を訪ねてみたが、こざっぱりとした新しい家々の集落ばかりだった。
ダヤック族の文化はおろか、彼らを育んできたであろう森が消えてしまっていた。
インドネシアの政策である、定住化と一家族一家屋の促進は、ダヤック族本来のロングハウスと呼ばれる集団生活が、でなくなってしまった。
入植移住政策が、森に生きてきた人々とまったく無関係に、おしすすめられていることを知った。
伐採された巨木が岸辺を削り落としていく。


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