棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

75-面白くない紫の上

2009-09-04 07:54:32 | 物語・絵本・童話
源氏殿はご機嫌斜めの紫の上にてこずりながらも「我が娘をひきとり、立派な姫に育て宮中にあげたい。それには、身分の低い母親ではだめだから、なんとしても君でなくてはならないんだ」と、子供好きの紫の上の母性本能に訴えたのでした。
 寒くなってきた頃、源氏殿は明石の君に、「二条の屋敷に親子で住んでくれ。せめて娘だけでも紫の上に養育してもらえば、将来は后の道も開かれる。貴方たちにとっても一番いいことなのだ」などと説得したのですが、明石の君は貴族社会の冷たさを訴えるのでした。


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