棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

35-友の遍路便り-番外編

2009-06-05 09:07:16 | 四国遍路
友が遍路を思い立つ要因の一つは多少なりとも知っていた。そして、理由は別だが出来ることなら私もいきたかった。
そこで思い出したのが、以前に著者からいただいた、故ー高田真快さんの「四国遍路で生まれ変わる--霊場88ケ所歩き方ガイド」だった。正直、それまで私はガイドブックくらいだと思い、読んでいなかった。
友の遍路とともに参考に読み出すと、たんにガイドではなく、托鉢をしながらの遍路の悲喜こもごもが綴られ、もっと早く読んでいればよかったと思った。

阿波(徳島県)--発心の道場、土佐(高知県)は修行の道場  伊予(愛媛県)を菩提の道場 讃岐(香川県)を涅槃の道場 とそれぞれ称していることを知った。
友のメールからも、最初の頃は肉体的苦痛が伝わってきた。やがて、体が慣れてくると風物を見ることが出来、人々の情けを感じるように成っていった。なにより、本人の気負いがなくなり自然体になっていったのか・・・。
そして、自ら楽しむようになっていった心情が伝わってきました。そう・・海外の辺境の地の旅と共に遊んでいるように。
結願成就の日を誕生日と目指していたようで、今日明日にも達成することでしょう。まずはおめでとう。

33-友の遍路便り-77番より

2009-06-03 07:26:42 | 四国遍路
71番弥谷寺(いやだにてら)は例の手持ちの本によりますと、石段をひたすら上がらなくては成らない。観光遍路人にはかなりシンドイお寺のようだ。それもそのはず合計640段と遍路中最高の石段。中途に阿弥陀三尊の磨崖仏や、古い墓石があり一種異様な雰囲気のようです。
ここより番外札所として海岸寺がある。ここがなかなかの霊感を感じる所らしい。
次の72番曼荼羅寺・73番出釈迦寺は近くのようです。といっても、テクテクテクテ
非常に面白そうな処があるみたい・・・。
 と、書いておきましたら昨夕に電話があり、すでに77番道隆寺の門前でビバークとのこと。明日(3日)開門とともに参拝し、次を目指すとのこと。
ヒマラヤで鍛えた足腰は、歩き出すと益々調子が出てくるようだ。
メールより
6-2 14-30 71番 いやだに寺へ
景色が綺麗です 金剛杖も 進化しました 愛媛を抜ける時に拾ったサトちゃん(ガーネシャ)も加わりました
6-2 22-00 進化する金剛杖
各地域で偶然 拾った捨てがたい物が、金剛杖を飾っていく。金剛杖の上部は『棺桶(杖の凡が書かれている部分を覆う布で出来たカバーが棺桶を意味するらし)を表していると言う。
私は要らないです! マオリ田中も 棺桶要らん! と
杖 もろ 生です。 しかも 杖ヘッド神龍! 何か二人とも 口にわださないが 考えてる事似てるみたい(幼稚!)
ジャーニーカモハラは 飯炊き修行兼ねて 米10kgに自炊道具買い込んで、 総重量25kgをかつぎ、みごと雲辺寺の厳しい道を超える 。心配した俺がバカだった!みなそれぞれの思いを胸に ゴール 目指します
  

32-友の遍路便り--番外編

2009-06-02 07:28:34 | 四国遍路
観音市(今はなんていうのかわかりません)には68-69-70番と札所があります。
69番観音寺の枯山水庭園の巍巍園(ぎぎえん)は足利尊氏の息子、道尊大僧正の堂宇が並ぶ。堂々としたたたずまいがいい。
68番の神恵院近くの琴弾公園は、寛永通宝の砂盛り絵で有名なところ。
銭型も面白いが、その向こうに広がる瀬戸内海が美しい。
工場地帯もないので水もきれいで、沖合いの息吹島と、まさに絵葉書的な箱庭風景である。
友の遍路は今日あたりは70番本山寺から71番弥谷寺へと向かっているのか・・・。
いよいよ弘法大師が生まれた故郷に入るわけだ。
あと少しで達成する。なにより体調をきずかってほしい。

31-友の遍路便り--ニルバーナに入りました

2009-06-01 07:40:03 | 四国遍路
31日のメール
石鎚山・ ゴールデントライアングルテンプル・ 雲辺寺・楽しかったです
あとは自分の心と遊びながら 雨雲に追われながら 早足で ゴールです
・・・61番香園寺 62宝寿寺 63吉祥寺 64前神寺 65三角寺 
そして香川県(讃岐)一番の札所 66雲辺寺にいたったのであろう。
今日は大興寺への尾根道をすすみ、68-69番を目指していると思います。
ご当地の皆様、気が向きましたら、おにぎりの一つでも喜捨してください・・・。 

30-友の遍路便り-石鎚山チョイトのぼっちゃった

2009-05-30 06:28:07 | 四国遍路
遍路最大の難所横峰寺への山道も無事通過。ついでに、と言うわけでもなかろうが西日本の最高峰ー石鎚山(1981m)に登る。この山は古くから山岳信仰のメッカとして崇敬をあつめていた山。
お坊さんが「なめていってはこまる」と・・・なんとも軽いのりで登ってきたようだ。罰当たりめ!! satoruなんて100年はえーーぞーー。
今日は60番横峰寺から61番香園寺(こうおんじ)へとてくてくてく・・・・・あーーしんどーー
昨日のメールから
別行動をとっていた三匹が 突然意見が合い、石鎚山に登ろうとなる。
横峯寺で石鎚山に登りたいが『登山装備無し』と寺の人に言うと、 石鎚山を『な・め・る・な!』でしたが なめました 。
マオリ田中 ゾウリばき 、ジヤーニーカモハラ 水だけ 、ナマステ板井 サルマタにカッパだけ 。しかし、三匹が頂上に着くと 一瞬のうちに晴れました。天気予報は雨 だった。役行者の祝福か? やっぱー登って良かったあァーーー
結構な岩場で、鎖がはられています。まーービビルことはないが、それなりに面白い。

29-友の遍路便り

2009-05-28 20:40:12 | 四国遍路
2日ほどメールが途切れるとナニカアッタノカとチョット心配になりますが、通信がいつでもどこでも、となった現代の過分な心配事かもしれません。
59番の国分寺から60番の横峰寺はす30キロくらいで、今までのペースでしたらなんでもなく過ぎそうですが、完全な山道のようで遍路道最大の難所らしい。車道がない昔は本当にヒーヒーいいながらの山道だったようです。其れも無事こえ、いっきに進んでいるようです。
では今朝のメールから
大五郎担25kgぎ上げ 、担ぎ下げ 、昨日通過くたびれました。
連日野宿 通夜堂のため 携帯充電不能 。しかし、真に不思議な事が有りました!いま電池買って路上で メールしてるので 少し後にまたメールします。
今64番出て 65番三角寺目指します 45kmの行程。ちなみに 昨日前神寺野宿
昨日の(27日)56番泰山寺 本尊 地蔵菩薩・奥の院 龍泉寺 千手菩薩 二つお参りし 通夜堂に宿泊
そこの御地蔵さまの 下に 落ちていた不思議な羽・・ 詳しくは 後ほどメールします
もうすぐ涅槃・・ はたして 悟れるか… またまた微妙…

28-友の遍路便りー

2009-05-25 21:09:49 | 四国遍路
私は晩酌を終え、いつものように本でもと思いましたが、チッョトPC-ON
メールがはいっていました。
大悟朗・・なにを思う
53番円明寺から54番延命寺の中ほどの 峠より。
いままでの道のりは 端瀬戸内(九州側)だつたが、 54番過ぎると ド!瀬戸内の本瀬戸内となります。ということらしい。
今日は56番泰山寺 。通夜堂泊 そばに公共温泉正宗の湯あり。酒のんではまっています。

27-友の遍路便り--でました瀬戸内の海

2009-05-25 07:22:22 | 四国遍路
歩けや歩け、大悟朗を押しながら。
今日は54番延命寺から始まる今治市の遍路か。
57番永福寺から58番仙遊寺は作礼山(されいざん)の頂上にある。途中に犬塚池があり、こんな伝説があります。
57-58の寺を兼任していた住職は、犬を連絡に使っていた。連絡の合図の鐘が両方でなってしまい、犬はパニックになってこの池のほとりで死んでしまった。そのほかいろいろあるようですが、誠実がゆえに犠牲になった・・・と言うお話か。
作日の夕刻にとどいたメールから
昨日は三匹とも別行動で 、わたしわ石手寺通夜堂で泊りました 。凄く味のある寺でした 。
マオリ田中が泊っている、 ふじ屋に遊びにいくと 宿で宴会となってしまいました。 オーナー 何も言わずニコニコ顔。 感謝!
ヘベレケで寺にかえると、 タヌキの置物がたくさん配置されていて 、本当-タヌキにばかされ、境内で遭難しそうになりました。境内がみごとに迷路になってしまいました。
54番 15km手前す!
出ました!!! 瀬戸内の海 ここはサイコー!!

26-友の遍路便り-小五郎の昇格

2009-05-24 13:30:20 | 四国遍路
私は松山市といえば、40年前ほどの20代後半に行ったきりだ。
まったくお遍路など興味がなく、お城下の商店街とパジャマ姿でお城に登った記憶がある。
当時は車で寝起きしながら旅をしている人は少なく、大学のクラブあたりの活動が新聞記事になるほどであった。そお・・観光目的でもなく、なんとなく日本中を回り、御接待宿ではないが各地で世話になった。そお・・思い出した。たしか赤軍派の浅間山荘立てこもり事件があった翌年だった。
話を本題に・・今日は51番石手寺から市外の52太山寺。さらに近くの53番円明寺あたりまで行くのか。15キロほどだ。
いつもの本によると、円明寺の塀のわきに一基のマリア観音。高さ50センチの小さなものだが、十字をかたどった石碑に刻まれている。
チョット観てみたいナーー
メールより
小五郎から大五朗に昇格・・・立派に百五十里を乗り切ったので 、我が友は大五郎になりました。 大五郎をつれ 道後温泉観光 。私見-大五朗は醍醐とかけて大悟朗では・・
旅人の宿 ふじ屋のオナーありがとう!道後温泉でのお泊まりは是非ふじ屋へおいでください。いい方々でした。

25-友の遍路便り--番外編

2009-05-23 11:48:48 | 四国遍路
娑婆の悩みが深いこそ、心から弘法大師に帰依する旅が遍路なのであろうが、人間そおわ行ききらないもの。
以前にブログで「衆生愛欲曼荼羅」を連載しましたが、人の世のカルマについて考えたものでもありました。
大小どんな社会(人がいれば)でも、を張る人がいます。信仰の世界になると、醜き我が、信仰の証しであり、正しい行為だと信じている。他者からは、こっけいではあるが恐ろしく強い。彼らの信仰はなによりも強い盾(小宇宙化)であり、槍になってしまう。
いつも引き合いに出す「高田慎快」さんの著書からですが、46番浄瑠璃時の記載に、門前に長珍屋(ちょうちんや)という遍路宿がある。
寺で出会った女遍路と話すうちに、悩みを聞いてほしいといわれた。たくさんの遍路たちが集まり、身の上話を嘆き会い、いたわり合う。
そんな仲に、筋ジストロフィーの18歳の息子を連れた親子がいた。母親が息子を背負い、父親が運転をしながらの遍路であった。
「和尚さんはどおお考えですか」と、そのこの将来のありかたを問われ、私は頭を抱えてしまった。・・・・・

遍路が観光化したとはいっても、テクテク歩く遍路は多くの人間模様をみることでしょう。
いよいよ松山に近ずいてきたようです。娑婆世界にどっぷりつかりながら、その娑婆地獄を眺めてみる精神力を養っていきましょう。
写真はお隣の花壇から

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本