徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

「働けど、働けど・・・」ー“平和な国”なのにー

2008-05-25 17:00:17 | 寸評

ガソリン代が、1リットル当たり160円を突破する勢いだ。
これによって、一世帯あたりの負担増は、全国平均で、1838円くらいになるだろうという。
何でもかんでも、値上げ、値上げのラッシュである。
主婦は悲鳴を上げている・・・。
道路族議員たちだけが喜んでいる。

・・・嘆かわしいかぎりだ。
高齢者医療、年金対策、世論調査(内閣支持率10%台)、憲法無視・・・、国民無視、国民不在の政権が延々と続いている。
いつまで続くぬかるみか。

7月に開催される予定の、北海道サミットはどうなるのか。
福田総理は、視察と称して、最高級スウィートルームに、一泊136万5000円でお泊りあそばしたというのは有名な話だ。
借金政権で、息も絶え絶えの日本国総理大臣には、余裕があるのだろうか。
国民の生活や、感情を軽視するような行動に批判も多い。
 「可哀想なくらいに苦労している」国民の気持ちにもなって頂きたい。

このほど、世界平和度指数(GPI)なるものを、イギリスのエコノミスト誌が発表した。
世界121ヵ国が対象で、評価項目は、対外関係、兵器の販売実績、犯罪者の検挙率、テロの危険性など、二十四項目について分析し、各国がどれだけ平和であるかを数値化している。
驚いたのは、何とその中で、日本が第5位にランクされていることだ。
これ、本当だろうか。
もとより、単なるお遊び程度の“調査”とも思えなくもない。
戦争もなく、政情が安定(?)しているだけのことではないか。
このところ、日本で多発している、凶悪犯罪の発生と検挙率の低さや、実質自殺率は世界第1位と言われることなどからも、とても世界第5位の平和国とは思えない。
それでも、ほかの国と比べると、まだましなのかも知れない。
ちなみに、平和指数1位はノルウェー、2位はニュージランド、3位はデンマーク、4位はアイルランドだそうで、アメリカは96位、ロシアは118位、最下位がイラクだそうだ。
しかし、世界が“平和な国”と見ている日本の内情は、現実の通りである。

一年間一生懸命働いても、年収200万円以下しか収入のない人は、06年現在で1000万人を超えると言われる。
一食100円の食事に、一人食卓に向かうお年寄りの姿があった・・・。
生活保護以下の生活すらままならない人たちは、650万世帯にものぼると言うではありませんか。
いま、誰が、一番大変苦労しているか。
誰かが、いみじくも言った。
 「福田さん、年収200万円の生活を、あなたも、是非一度体験してみてください」
そうです、庶民の目線で・・・。
一食100円の生活、出来ますか。

ある若い女性は、夢と希望を持っていた。
自分のスキルアップのために、半年かけて調理師の免許を取った。
それで、パートの時給はわずか10円だけ上がった。
何だか空疎な話だ。
頑張っても、頑張っても、“夢”にたどり着けない人を負け犬と呼んでいいものか。

母子家庭の実情もけわしい。
日本の母子家庭は、世界でも類を見ないほど、働いている。
それなのに、貧しいというのは何故なのだろう。
働いているのに、貧しいというのは、明らかに変だ。
大企業の利益は増加し、労働者の年収は減少している。
・・・かくして、働く人たちは、希望を失っていく。

住む家とてなく、ネットカフェやコンビニで、夜を過ごす人たち(ネット難民)が増え続けている。
ワーキングプア(働く貧困者)は、本来働き盛りである筈の若者たちをも蝕んでいる。
ワーキングプア・・・。
いつからか、こんな悲しい言葉が、当たり前のように聞かれるようになった。
働きたくても、働くところさえない若者もいる。
著名な政治家が、吐き捨てるように言ったのだ。
 「働いても食べていけないのは、自己責任だ!」
何ですって!
こんな言い方が、平然とまかり通っている。
そんな世の中でよいのか。
社会の仕組みが、明らかにどこかおかしい。

OECD(経済協力開発機構)の報告によれば、今の日本の貧困率は、アメリカの次に世界のワースト2だとも言われる。
美しい、豊かな国、平和な国とは・・・?
翻ってみれば、病める貧乏国、日本!
それで、世界第二の大国という、このとてつもなく大きな矛盾・・・。
平和指数とは、一体何なのかと言いたくなる。

生きる希望さえ失って、硫化水素自殺する人、そして、今日もまた、富士の樹海に、死を求めてさまよう人たちがいる。
何故、どうしてなのだろう・・・。
年間、毎年三万人もの自殺者があとを絶たない国、日本・・・。
年間、三万人とは・・・!

誰かの予言ではないが、いま天にも、地にも災いが満ち、激しい嵐が吹き荒れている。
開けてはならない、パンドラの箱を開けたのは誰だ?

  ・・・はたらけど、はたらけど
         猶(なほ) わが生活(くらし) 楽にならざり ぢっと手を見る。
                                      ( 石 川 啄 木 )

 


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3 コメント

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その一方で (茶柱)
2008-05-25 20:51:02
お金持ちが増えているのも事実・・・。
税制はと言えば国民全体にかける税は増え、高所得層にかける税は減税・・・。

これは搾取ではないのでしょうか・・・。
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拝金主義 (キリマンジャロ)
2008-05-26 10:52:19
昨日、とある国会議員の講演を聞きに行きました。
何でも、以前はお金と需要のバランスが取れていたのに、今では需要の3倍お金があるそうで、そのお金が行き場を失って投機的に使われているそうです。
物の値段が上がっている背景にはこうした矛盾がある一方、お金持ちがまだまだマネーゲームで増やす問題も解決していないとの事。
その議員さん「お金持ちほどケチだと聞いたことがある」と言っていたが、それが現実だろう。

日本が迷走を始めたのは、戦後の復興を通じていつしか大事な文化を忘れ、役人も庶民も拝金主義に走ってしまったためか。。。
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そうです、そうです・・・ (Julien)
2008-05-27 07:54:36
格差社会が広がって、お金持ちの人とそうでない人が増える。中間層が減っていく。
厚労相は、これからは、お金を沢山持っている人からは、50万でも100万でも沢山保険料を払ってもらうと、テレビで明言していました。

設けている人、利益を上げているところから、税金でも保険でも、多くを徴収するべきです。
貧困層からむしりとるようなことは、よくないことです。
いまの税制は、不公平税制そのもの・・・。

お金は、あるところにはあって、しかし無駄使いが多い。これを何とかして欲しい。
お金をためることにはしゃにむになる。
でも、お金の本当の使い方を知らない。
そんなに、お金が余っているなら、困っている人に、分けてお上げなさいと言いたい。
どんなに、喜ばれるか。

お金のある人ほどケチだというのは、当たっています。
お金の無い人ほど、気前がいいものです。
自分が、あまりお金をもっていなくても、人におごってあげたりして・・・。
まあ、ケチケチでないと、お金ってたまらないでしょうね。
守銭奴になりきって・・・。
それでも、たまらない・・・。(笑)
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