ウォール街は休暇モードにはいった。
木曜日は休日、金曜日は半日立会い、そして週末を迎える。4連休をとるトレダーも多いし、期末の準備を終えたヘッジファンドの運用者も必要な手元資金は用意をした。
ショッピング・シーズン入りするが、過去10年間のシーズンの小売の伸びは最高が1999年の+8.3%、最低は2002年の+1.3%であった。
消費者心理がいかに株式相場に左右されてきたかがわかる。
1999年はITバブル相場のピーク、2002年は相場が大底いれしたときである。
今回はマイナスを予想する向きが多い。
ショッピング・センターもいつもの深夜開店ではなく、前日の10時~11時に開店するところも出るという。
調査会社ストック・アルマナックによると、過去20年間の感謝祭をはさむ相場の動きは(水曜日~月曜日)は14回が上昇した。
なんとなくお祭り気分になる。
今週はS&P500が5月以来の4連騰を記録した。
日曜日からのオバマ新大統領の主要閣僚の発表、シティの救済、8000億ドルに上る市場からの消費者関連商品の買い上げなど、一連の動きを相場は好感した。
オバマ新大統領のスピードを越す勢いでポールソン財務長官、バーナンキ議長も動いた。
われわれの関心事は年末相場にある。
9月末から日経平均は‐28%、NYダウ平均は‐20%と、2年分ぐらいを2ヵ月でそれぞれ大きく下落した。
これ以上の相場の崩壊は文字通り恐慌の到来である。
米国の動きに、麻生首相以下の政策当局は危機意識があるのかどうか、だれもが疑問に思う。
相場にはペントアップ(動反動)効果がある。短期の相場のリズムだが、それが現出するかどうか、NY株に注視したい。