足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

厳しい外人の日本を見る目

2016-04-11 06:10:21 | 投資戦略
最近のウォール街で注目度の高いストラジィストの一人はジム・ポールソン(ウェルズファーゴ・マネジメント)である。
先週のレポートでは次のようにみている。
「3月の連銀FOMCで利上げが見送られたのは海外要因からだ。ただ海外の景気も回復をはじめ、今後は世界の株価は上昇をはじめるだろう。経済指標はユーロ圏、新興諸国、中国、英国、米国、カナダで指標のサプライズが出始めた。
例外は日本である。米連銀イエレン議長は米国の雇用市場は回復基調を続け、インフレ率の2%に向かっている。これまでの年4回の利上げ予想を2回に減らしたのは海外要因に配慮したからだ。特に消費者物価を過去12ヵ月のトレンドを延長すると+2.3%のトレンドに向かってきた。先行き株式相場は上昇するが、問題はどこまで上がるかにある。」
見通しのなかで日本だけは例外で、世界の株価回復の圏外とみる。
世界の株価の2月以降の反発局面でも、ポールソンは慎重姿勢を崩さなかったが、NY株の反騰をみて、世界の株価の見通しを修正した。
気になるのは日本の現状分析で、連銀のイエレン議長が「日本経済のもたつきはおどろき」と言及したことに通じる。
円相場の変調(上昇)はこのような海外の厳しい目を反映している。
5月下旬の伊勢志摩サミットまでに、政策当局の前向きの行動を期待したい。


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