足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株決算シーズン入り・・・・小野薬品にサプライズ発表

2016-04-12 06:11:17 | 投資戦略
NYダウ平均は前半のプラスが消え、引けにかけて下落した。
本日のアルコアの決算を皮切りにして第1四半期の業績発表シーズンいりする。事前の予想では前年比で7%台の減益になる見通しである。
円相場が引続き買われたほか、石油、金相場が上昇した。
石油上昇の背景には中国の輸入増、米国内でのガソリンの需要増が背景にある。米国内産油株のチェサピーク(CHK)は+18%急騰し、原油相場は3月後半以来の$40台乗せ。
今週の日曜日にはドーハで主要産油国の会合が開かれ生産制限について議論される。

金相場も3週間ぶりの高値である。金鉱株が買われた。金上昇は中国、インドの需要、金ETFへの資金流入が背景にある。ドル安も石油、金相場に追い風である。

世界最大の運用会社ブラック・ロック社の日本株売りが話題になっている。東京市場に弱気に転換した。2013年の安倍首相のNY取引所への訪問以来、「日本の復活」「アベノミクス買い」で盛り上がった人気もすっかり冷えてしまい、その後の東京市場の値上がりの半分は消えた。2016年初めから外人投資家の売りが13週間継続している。日銀のマイナス金利、円高が株安の原因とみるが、今回の売越しは1998年の16週間の連続売り以来の記録である。当時はアジア危機が起こり、日本株へも売りが殺到した。外人の弱気の見方の共通要因は円高の再燃である。政府、日銀の対応策が求められている。

昨日は小野薬品(4528)が2016年3月期の抗悪性腫瘍剤「オプジーボ」の売上予想を175億円から212億円への増額修正を発表した。この数字はびっくりするほどでないが、サプライズは2017年3月期の同薬品の見通しを1260億円と6倍弱にしたことだ。世界初のPD-1モノクローナル抗体で、差当たり「悪性黒色腫」向けの治療薬だが、他のがん治療に拡大が確実で世界では1兆円以上のがん治療薬になることが現実化されてきた。日本が生んだ画期的な治療薬でノーベル賞候補にも上がっている。暗いムードの日本の株式市場ではダイヤモンドのような銘柄である。人気の先行きの道程は長い。医薬品株投資では避けて通れない株である。この薬品の限界利益率は70%を超える。
われわれのこれまでの注目株のトップ・グループの一つだ。
成長の道筋がやっと明らかになった。


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