米国では第2四半期の決算発表が始まった。
これまで好調であった企業業績には、先行きにわずかながら陰りが見えてきた。
GDPが2期間続いて下落したら注意信号とみて、景気の先行きに警戒信号とみる経験則がある。本年1~3月のGDPは-1.6%であったが、第2四半期(4~6月)も-0.9%になった。
これまでパウエル連銀議長は緩和政策を継続してきたが、足元のGDPは2四半期間の連続マイナスになった。
このような6ヵ月間のGDPの動向がマイナスになったのは久ぶりである。足元の企業在庫の数値の積み上がりが目立ち景況の足を引っ張りはじめた。
第2四半期のGDPの数値をみて、これまでの経験則から好調な景気上昇に暗雲が出てきたと判断する足の早い投資家の間では悲観論が出て来た。
個々の企業では小売の大手企業ウォールマートが消費動向に陰りがでてきたという決算数字を発表した。米国の代表的な消費関連企業である。
海外では、これまで絶好調であった中国でも成長に陰りが出てきたのはショックであった。
米国企業では、しばらく見られなかった消費の行き詰まり現象である。
このような現象がしばらく見られなかっただけに、投資家にとっては大きなショックだ。
相場が調整局面いりにはいるが、株式市場の典型的なサイクル現象がはじまった。