足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株に慎重派増える

2019-10-15 18:43:06 | 投資戦略
今週から第3四半期の決算発表がはじまった。
先頭を切るのは恒例に従い大手3銀行である。JPモルガン(JPM)、ゴールドマン・サックス(GS)、シティバンク(C)が顔をそろえる。続いてダウ平均の採用銘柄のジョンソン&ジョンソン(JNJ)、ユナイテッド-ヘルス・グループが続く。
米国企業はさまざまな難題を抱えているだけに、経営者が今後にどのような見通しを出すかが大きな関心事である。米国と中国の通商問題の発展、その影響を受けて本格的なリセション入りをするのかどうか、経営者がどのように対応していくか?
産業界の景気の温度に敏感に業績が反応するフェデックス(米最大手の運輸会社)は「世界経済の鈍化は業績に影響する。
会社では「世界的な通商の緊張が業績に大きな打撃を与える」と悲観的な見通しをいち早く言及した。
半導体の大手企業マイクロン・テクノロジー社が第4四半期の決算を発表したが「最近の景気の鈍化と通商問題が先行き業績に大きな打撃を与える」と今後の業績展開に警戒的な見通しを発表した。今回の米景気の回復の柱の一つが半導体であっただけに、ハイテク業界は景気の鈍化の直撃を受ける。
9月のISM製造業指数が大きく落ち込んだが、2007年末~2009年末以来の水準で中国との通商問題の悪化が主因である。
FactSetは第3四半期の企業業績をマイナス成長と発表したが2007年~2009年以来の景気の低迷である。主因は中国との貿易の鈍化である。
現在、直面している問題は短期的と見る向きもあり、株式相場は堅調なトレンドが続いてきたが、S&P500の採用企業の売り上げの40%は輸出だけに、株価の先行きに慎重派が増えてきたことは要注意である。