足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

任天堂は成長チャンスの選択肢の変更を・・・アクティビストの登場を期待

2017-03-07 07:15:23 | 投資戦略
任天堂が週末に世界で発売した新製品スイッチの人気は高い。久しぶりに市場での人気が高まり、しばらくは相場の牽引役になるだろう。
3月決算の回復、新製品の好調、携帯電話向けゲームソフトの後続と前向きの材料が続く。

新製品スイッチは、予定販売高が極めて絞られ全世界では200万台が売り出されただけだ。緒戦では完売した。ネット販売に殺到したが、買いそびれた顧客の次の予約もストップした。
これは珍しいことでなく、任天堂はもともと初売りの商品の台数は極端に絞るのが通例である。時代遅れのマーケティング政策からは脱け出していない。時代は大きく変わった。新製品の米国での人気はきわめて高い。
さすがはネット時代で購入者が通勤するのに、ポケットに携帯端末をいれて、随所で機器を取り出し時間待ちのときはゲームを楽しんだ話がながれる。
熱烈なフアンの人気を駆り立てる策は多い。
今回は任天堂が2本の自社ソフトを作成し、8本はサードパーティが作成した。これまでの新製品で失敗した事例ではソフト不足が最大に理由であったので、今回はすでに100本のサードパーティの新製品が用意されている。
昨日のNY市場での株価の引値は$26.72(+2.61%)であった。昨年の7月のポケモンGoのときに比べると人気面では大きな格差があり、投資家にとってはもの足りない感じを強くする。
初動段階での販売が200万台とWiiのように1億台乗せときとは比べものにならない数字で、今後の有望性を判断はできない。
ただ人気に盛り上がりの可能性が出てきたことは確実である。超人気製品Wiiは1億4000万台を売り、任天堂の世界No1の基礎を作り上げた。最初の60週間で2000万台が出たが、相次ぐ人気ソフトが続きベストセラーになった。
今回はすっかり人気をうしなった任天堂の失地挽回に賭ける商品である。これまでの評判では、Wiiに迫ることも期待できるが、ひとつ問題はWiiには岩田社長-宮本専務という名コンビが存在していたことである。この2人の組み合わせがなければ偉業は不可能であった。
任天堂を取り巻くビジネス環境はモバイル進出、テーマパーク構想という、膨大な成長テーマがある。いまの経営陣を至急刷新して、スピード感を上げる体制にすべきである。宮本社長の登場がベストチョイスでその場合は、アップルのティム・クックも加わることを頭に描いているのでないか。
アップルの資本でもはいれば、第2のディスニーになることは確実である。これぐらいの構想が出るべき時代環境が到来している。実現すればバフェットも投資するだろう。
任天堂は飛躍か?衰退か?正念場を迎えており、スイッチの登場は成長の大きなきっかけになる材料である。

NY株は連騰の跡の一休み。下値は積極的に押し目買いで「トリトンスクエア通信」では、日本株と同列に並べて注目株を出しており、打率は極めてよい。特に年金運用の一部を株式投資で考える向きには、いま私が採用している米国株の銘柄選択の効率は優れており、自分の資産運用も内外が50対50になった。安心して運用できるのが何よりの魅力だ。それもIT時代で売買が日本株と同じように低コストで実行できるのと、情報も日本株の100倍ぐらい入手できる。あとは判断力だけで、それはわれわれプロの仕事である。
IT技術の進歩の実現を満喫できる。
情報も、たとえば本日の人気株の任天堂に関しても簡単に数10倍以上の情報が入手できる。米国の投資家を羨ましがらなくてもよいようになってきた。