足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ウォール街でもIPO人気が出る

2016-10-04 06:30:48 | 投資戦略
週明けの世界の株価は東京、香港、ドイツ、イギリスと好調であったが、強気人気はウォール街でストップし、NYダウは-54.30ドル(-0.30)と小幅安で終わった。
銀行、バイオが低迷したが、最近、好調なハイテクは+0.03%と底堅い。
特に悪材料が出たわけでないが、景気指標のISM製造業が好調で、年内の連銀の利上げ説を懸念した。
ディズニー(DIS)がネットフレックス(NFLX)の買収を検討しているというウワサが流れた。アマゾンAMZN)、グーグル(GOOGL)、フェイス(FB)に並ぶ米国のハイテクの象徴的な存在だけに、大きな関心が集まる。ディズニーの時価総額は1490億ドル(15兆円)、ネットフレックスは422億ドル(4兆2000億円)だが、実現すれば大物のM&Aになる。米国企業の成長のための経営陣に飽くなくなき意欲には改めて引き付けられる。「資本主義は生きている」。
先週、IPO市場に公開されたニュータニックス(NTNX)は公開日に130%急騰したあと、この日も+7.4%になった。ハイパー・コンバージェンスという聞きなれない専門用語の関連企業で「ハイパー収束」と訳される。ITインフラ市場では仮想コンピューティングでのデーターセンターの機能を果たす。ハイテクの新テーマが出現した。クラウド時代の落とし子である。東京市場でも今後はテーマのひとつになるだろう。
今年の10月は4年に一回の大統領選の前月に当たるが、一時はトランプ候補の台頭で選挙が不透明要因であった。しかしあと1ヵ月余を残してクリントン候補の優勢が日増しに高まる気配が強くなってきた。
これまでの経験則では9月はマイナスの季節だが、10月~12月は過去70年間では+4%で、2009年以来では+7%という実績がある。当面の最大の関心事は今週の雇用統計のほか、自動車販売、製造業指数で、景気の現状が読める。相場の基調には下値固めが期待できる。

昨日の東京市場では食品、化学、非鉄、金属製品、精密、海運、小売が牽引して相場を盛り上げた。
最近、目立つのは食品や小売の消費関連株である。輝くような業種でないが、地道に構造改革を進め、売上の成長率が一桁台の下のほうでも利益率を大きく改善するところが出てきた。共通している表現を使うならオールドエコノミー銘柄の見直しである。