NY株は大幅安になった。今週はじまった第1四半期の決算発表ではアルコアを皮切りにグーグル、JPモルガンなど好決算が相次ぎ、一時は相場に反応し2日間でNYダウは+270ドルになったが、金曜日は-136ドルと上昇幅の半分を消した。
理由は中国の第1四半期のGDPの数値の発表。
中国のGDPは昨年第4四半期の+8.9%から+8.1%に減速した。いまや世界の経済を牽引するエンジン役だけに、米国景気の回復に影響を与えるという懸念が出た。
対照的なのがアジアの新興諸国の株価で軒並み上昇した。中国の景気の減速で中央銀行の金融緩和策の発表が秒読みになってきたとみる。同じ指標でも投資家の受け止める反応に違いがでてきたのは注目される。
昨日はウォール街ではVIX(恐怖)指数が19.55と上昇した。今週は一時、20台乗せになり市場のセンチメントの悪化を意味する。
VIX指数の上昇は先行きのへの不安を意味するが米投資銀行レッグメイソンの月報では「VIX指数の上昇は来るべき投資のハイリターン局面の準備段階であり、逆にVIX指数の安定はリターンの低下をもたらせる」と書いている。同レポートではPollet and Wilsonによる2008年に発表された研究を紹介している。
最近のVIX指数の変動が先行きの投資に示唆しているのは、再び昨年10月~本年3月のような投資の高いパフォーマンスの到来の可能性でもある。