先週のウォール街は木曜日の引け後のインテルの決算発表からセンチメントに変化が出た。翌日のJPモルガンの好決算にもかかわらず、週末は大幅なマイナスで終わった。時価総額の大きい、金融、ハイテク株が下落したのが相場に影響した。
インテルの決算発表で材料が出尽くしになったのか?
そんなことはない、あくまで短期的な相場の心理的なゆり戻しである。
インテルの決算発表前、調査会社ガートナーは第4四半期のPCの売上が+22.1%になったと公表した。事前の予想は+15.2%であった。特に米国内での需要が強く+24%になった。
インテルの決算では売上の数字が好転したが、粗利益が65%と第3四半期の58%に比べて+7%も上がった。
これまで購入を控えていた企業のIT投資の回復が顕著になってきたほか、eBook,
スマートブック、タブレット、ネットブック、スマートフォンと新しい分野でいっせいに花が開いた。
いまやノートPCがPC業界を牽引し、企業内だけでなく、2台目、3台目はノートPCが主流になってきた。
サプライチエーンでは部品不足が一度に表面化してきたようだ。ディスク・ドライブの品不足が顕著で、「いまから設備投資をしてもなかなか間に合わない」という。
リーマンショックで設備を抑え在庫の減少に全力をあげてきた業界だけに、地獄から天国へある日、突然に変化したようなものだ。
「この調子でいくと2011年は大変なことになる」という予感をもつハイテクの経営者も出てきた。
ウォール街の動きにまどわされず、出遅れた向きは株価の調整に注目したい。
日本電産(6594)の動きが一段とよくなるだろう。