今週はめずらしく東京市場がNY株を先導した。NY株の下落にも影響を受けなかった。
2009年3月期の決算発表も終わり、個々の企業の悪材料も一巡し株価には織り込んだ。
マクロ指標に回復を感じさせる数字が散見されるようになってきた。市場のセンチメントは前向きにこの種の材料を受け止める。
それに人気株にテーマの循環現象がみられる。市場参加者にとっては、なんとなく下値不安の解消が感じとれる雰囲気である。
ブルンバーグがエコノミスト14人に中国経済の見通しを聞いたところによると、今年の成長率は2月の+7.1%から+7.5%に引き上げられた。予想数字は次ぎの通り。
第1四半期+6.1%→第2四半期+6.8%→第3四半期+8%→第4四半期+9%。
一時は景気対策の息切れが懸念されたが、エコノミストは景気の成長率に加速度が加わるとみている。
日本での2009年3月期の決算発表時の経営者の先行き期待感の目は、米国よりも中国に向けられていた。中国の回復の恩恵を大きく受けるのは米国よりも日本である。東京市場の株価の強さの原因はこんなところにもあるのかも知れない。
中国関連では、今週は海運株に注目した。商船三井(9104)、日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)の大手3社だ。ウォール街では海運株のドライシップ(DRYS)が一時は短期に3倍と急騰している。本日の日経新聞には「コンテナ運賃、底入れ」の報道があった。