足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

中間反騰説が元気づく・・・・S&P500の3日連続安

2009-05-14 08:06:20 | 株式

昨日のNY市場は今回の上昇相場では久しぶりの大幅な下落になった。S&P500-2.6%であったが、相場をリードしてきたナスダック指数は-3.01%。

NY株が39日に底入れして以来、S&P5003日間の連続安というのは初めてのことだ。

「相場は中間反騰の域を超えて本格反騰にはいった」とみる向きも多かっただけに、この日の下落には動揺が走る。

相場はこの2ヵ月間にS&P500+34%になった。1930年以降ではこのような短期間の上昇率は初めてだ。それだけに「本格反騰説」にも説得力があった。

昨日の相場の下落には決定的な悪材料が出たわけではない。4月の小売が期待していた+0.2%から-0.4%に落ち込んだのがイヤ気された。米国のGDP70%は消費が占めているだけに景気を判断する指標としては、雇用統計と並んで重要視される。好転を期待した向きが多かっただけにショック度が大きかった。

それに中間反騰説を元気づかせたのは1929~1930年の大恐慌の始まりのときも+48%という中間反騰があったが、その後、長いトンネルにはいってしまったことである。

ただ昨日のウォール街をみて安心感を与えるのはVIX指数が前日の31.8→昨日33.7と小幅な上昇にとどまったことである。

今回の相場の上昇局面では依然として出遅れ組の多いことである。ヘッジファンドも年金も株式相場への積極的な出動を控えてきた。

金融株の動向が相場の先行きをみる大きなカギになるが、先週のストレステストに続いて、3月に設立した官民投資プログラム(PPIP)の本格的な出動がある。

相場の反騰のきっかけになったオバマ政権の景気、金融対策の出動の本番はこれからである。これまでは「理想買い」であったが「現実買い」は残っている。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする