足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

相場環境は明るい方向へ

2009-05-13 08:01:39 | 株式

昨日のウォール街はまちまちの動きであったが、環境には日々、変化がみられるようになってきた。

グリーンスパン前連銀議長が昨日、住宅業界の会合で講演し「住宅価格が大きく下落した地域には反発が目立つ。また金融市場の改善が今後も続く」と明るい話をした。

インテルのCEOがアナリストを前に「今年の後半はこれまで予想したよりも好くなる兆しが出てきた。6月の販売が今後の方向性をみるカギを握る」と語った。先の決算発表では先行きの見通しを明らかにしなかったので市場の不信感を買っていた。この日の引け後の取引ではインテルの株価は上昇した。ほかにアドバンス・マイクロデバイシス、テキサス・インスツルメンツなど半導体株に人気が集まった。

いまひとつ注目したいのはシカゴ取引所で売買しているVIX指数(Volatility Index)の動きだ。昨日は31.8030ポイント割れに近づいてきた。市場の先行きのセンチメントを示す指標であるが、現在の水準は昨年10月以来の低い数字だ。昨年10月といえばリーマンブラザーズ破綻のときだ。これをきっかけに世界の金融市場と株価が奈落の底に落ちた。10月には米国政府が金融安定化法をまとめた。

VIX指数の下落は市場の先行きへの不安感の減退を示す。

昨日の相場はまちまちであったのに、指数が下落したのは、これまで慎重論で待機していた資金が動き始めたことを示す。

4月のヘッジファンドの成果が+3.2%と3年ぶりの好調な数字になったことも合わせて、今後の投資戦略を前向きに考えるよりどころになる。