相場の方向性がはっきりしないなかで個別物色の対象になっているのが、任天堂(7974)とその関連株である。今週26日には2007年3月期の決算発表、27日には機関投資家・アナリスト向け説明会がある。
先の2007年3月期の増額修正時には売上げが増額になったが、利益については決算発表までお預けになったし、投資家の最大の関心事のひとつである配当も未公表である。
相場全体の不透明感のなかで、この日も任天堂関連には高い銘柄が目立った。
ミツミ電機(6767)、ホシデン(4728)のほか、先に本欄で書いたトーセ(4728)も本日は大幅高になった。
われわれの関心事は配当とともに、2008年3月期の業績について会社側がどのような見通しを出すかにある。
相変わらず店頭ではDS,Wiiの品薄状況が続いている。これまでのマーケッティングの手法ではなく、市場の需要状況をみながら、製品の供給を決めるという新しい、巧みな手法が完全に成功している。
同時にハードの売れ行きを左右するソフトの開発メーカーへの配慮もあるようだ。一気に製品を市場に出してブーム→バースト(崩壊)という、市場の人気現象をコントロールするというのも、これまではあまり見られなかった手法である。
米国ではこれまでそっぽを向いていた大手のメディア会社がゲーム市場に関心を持ち始めた。日本発の新しい文化を企業の大きな柱にしようとしている。