ウォール街では第1四半期(1~3月)の決算発表が始まった。日本と同様、経営者の見通しは慎重であったのか、昨日現在ではS&P500に採用されている企業の数字は70%が、事前の予想を上回った。
コカコーラやジョンソン&ジョンソンのブルー・チップが好決算を出したほか、インテルも利益が予想を上回り好感された。
そんな中でインターネットのトップを切ってヤフー(YHOO)も決算発表をしたが、不振であった。昨年、グーグルに対抗すために出した新検索エンジンの「パナマ」の貢献が期待されたが、なかなかグーグルとの差を縮めることができなかった。3月のシエアーはグーグル48.3%、ヤフー27.5%と調査会社comScoreが発表した。
またヘッジファンドでは始めての株式公開をしたフォートレス・インベストメント(FIG)が2006年度の決算を発表したが、利益が2倍になった。第4四半期(1~3月)の利益が年間の3分1になったという。
ウォール街は好決算を材料に明るい。昨日は「8月までに利下げされる確率」が金利先物市場では25%になった。発表された消費者物価のコア指数(エネルギー&食品を除く)が安定していたからである。
「金利の落ち着き、業績の好調で株価の先行きに問題はない」という見方が強まっている。
本日は東京市場もようやくNY株の動きにキャッチアップする人気が部分的だが出てきた。東京市場の問題点は個人の投資センチメントにマイナスの影響を与えている新興市場の下げである。
「陰の極」には来ていると思う。