ウォール街で待望のグーグル(GOOG)が動き始めた。きっかけはゴールドマン・ザックスのアナリストが「目標株価$620」で推奨を始めたからである。昨日は1日で+3%以上の上昇になった。時価総額が17兆6000億円の大型株で、東京市場でなら三菱UFJの14兆4000億円を上回り、トヨタ自の27兆5000億に続く大型企業である。今年にはいってからは$450~$500の間で大きな動きはなく、ハイテク・フアンのわれわれの期待を裏切ってきた。
ゴールドマン・ザックスのアナリストであるアンドリューズ・ノートゥによると「これまでのインフラ投資、ユーチューブの買収が長期的な収益を生むことになり、利益率の向上と事業の拡大をもたらす。長期にわたって成長する足がかり確立した」という。
2004年8月に$85で公開して以来、この株をめぐってはウォール街の意見が一致したことは一度もなかった。成長株の歴史ではこれまでからみられた現象である。
最近では衛星TVの大手エコスター・コミュニケーションと提携しウェブとTVを合体して広告ビジネスを展開することを発表した。昨年はラジオ局を数社買収した。今度は広告市場では最大のTVへの進出である。TV、新聞、ラジオ、オンライン、携帯電話とすべての広告業界を網羅した。「グーグルへいけば広告のことなら何でもできる」という野望である。
ソフトウェアをウェブ上で提供、マイクロソフトに挑戦する。
これからの世界のインターネット企業の成長の道筋を開拓している。
ちょうど1ヵ月前、かってクリントン大統領の個人資産の運用を託されていたジョセフ・マクネイ(エセックス・インベストメント)はグーグルに大量に投資した。「キャシュリッチで、ユーチューブのような成長株を買収できる。これは大きなビジネスになる」と高く評価していた(当時の株価は$448)。
グーグルの人気は世界のハイテク株の人気を引っ張るだろう。その序曲は始まったかもしれない。
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