足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

多結晶シリコンの状況

2006-04-27 19:06:19 | 株式

決算発表が本番に入ってきたが、本日は住友チタニウム(5726)が決算発表をした。

同時に多結晶シリコンの設備能力の増強の発表があった。現在の能力900トン(年)を1300トン(年)にするというもの。来年7月に完成する。実に44%の増加である。同社は多結晶シリコンを半導体用シリコンウエアハー向けに供給している。多結晶シリコンから単結晶シリコンがつくりられる。ウエハー・メーカーに供給される。世界の多結晶シリコンは3分2が半導体用、残り3分の1が太陽電池向けに消費されてきた。半導体の需要が着実に増えているうえに、ここへきてクリーンエネルギーの本命のひとつとして太陽発電向けの需要が急増してきている。このため完全に需要が供給を上回るという状況が近く出そうで、急いで増設を決めた。多結晶シリコンの価格は金属チタンと同じように大きく上昇している。昨年比で30~40%も価格が上昇した。

多結晶シリコンの大手メーカーのトクヤマ(4043)も新製法であるVLD法(溶融析出法)という新しい技術での増産を始める。昨日は東レがボーイングから炭素繊維の長期の契約をとったというニュースで、住友チタニウム株が上昇したが、住友チタニウムの多結晶シリコンの増設は市場の窮迫状況を改めて確認させるもので、トクヤマ株にとってもプラス材料である。